週明けの日経平均株価は3日ぶりに小反落。終値は前週末比18円安の2万9048円だった。前週末の米国株が上昇した流れから買い先行で始まったが、その後は2万9000円台で買い手が続かず小幅のマイナス圏に落ちて推移した。米国市場でハイテク株や半導体関連株がさえなかったことも影響したようだ。
国内では新型コロナ新規感染者数の増加が続いており積極的には買いにくい状況。それでもトピックスは続伸しており市場のじり高歩調は継続している様子。
月内最終日(30日)がこのところ下げの特異日となっているため、あす29日は相当な好材料がない限り、上値は重いと考える。ジャスダック平均と2部指数が年初来高値を更新しており、ニッチな市場の銘柄が幕間つなぎ的に物色されそうだ。ジャスダック指数は高値が3996.76ポイントまであった。節目の4000ポイントをあっさり超えてくるかが注目される。
明日29日の日経平均株価は上値の重い展開か。
6月末配当の権利落ち日で、日経平均株価ベースで40円強のマイナス影響となる。
国内では30日に5月鉱工業生産、7月1日に6月調査日銀短観などが発表される。海外では30日以降に中国6月製造業・非製造業PMI(購買担当者景況指数)や、米6月ADP雇用統計、米6月ISM製造業景況指数、週末には米6月雇用統計を控えており、結果を見極めたいとのムードから、積極買いは期待しにくいだろう。
月末30日を目前にして、月末(月内取引最終日)安傾向が顕著なアノマリー(論理的に説明のつかない動き)への警戒感もくすぶっている。日経平均は昨年9月以降、9カ月連続の月末安となった。今年に入り、1月29日が534円安、2月26日が1202円安、3月31日が253円安、4月30日が241円安、5月31日が289円安といずれも大幅下落を経験しており、月末安への不安が残る。
■上値・下値テクニカル・ポイント(28日現在)
30089.25 新値三本足陽転値
29899.75 ボリンジャー:+2σ(13週)
29721.61 ボリンジャー:+3σ(25日)
29609.66 ボリンジャー:+1σ(26週)
29456.14 ボリンジャー:+1σ(13週)
29453.10 ボリンジャー:+2σ(25日)
29184.58 ボリンジャー:+1σ(25日)
29072.96 75日移動平均線
29048.02 ★日経平均株価28日終値
29030.92 26週移動平均線
29012.52 13週移動平均線
28935.02 均衡表雲上限(日足)
28916.06 25日移動平均線
28858.35 均衡表基準線(週足)
28793.23 6日移動平均線
28647.55 ボリンジャー:-1σ(25日)
28638.36 均衡表基準線(日足)
28614.98 均衡表転換線(日足)
ローソク足は小陰線を引き、終値は75日線をわずかに下回った。株価下では先週末に上向きに転じた5日線が25日線を下から上に抜いて短期ゴールデンクロス(GC)を示現し、上昇トレンド入りを示唆した。
一目均衡表では終値が雲上をキープしたが、基準線は横ばいを継続し、もみ合い延長を示唆している。ボリンジャーバンド(25日ベース)では、-2σから+2σまでの各線が中心線側に集まる5本線収束が続いてきたが、本日の+1σ相当の値幅は268.52円に縮小しており、もみ合い相場は終盤に入っているもようだ。
