上値の重い展開か

25日の日経平均株価は4日続伸。終値は前日比189円高の2万8553円だった。
前日の米国株がハイテク株中心に買われたことで、日本もハイテク株中心に買い先行の展開となった。暗号資産の下げ止まりも全体的に安心感をもたらした。米国が日本の新型コロナの感染状況から渡航中止を勧告したが、もともと渡航者が少ない上に五輪開催も危ぶまれていたため相場への影響は限られた。一方、緊急事態宣言延長の話しが出ており、実需(出来高)の回復はほとんど見られなかった。
 
 
あす26日の日経平均株価は、上値の重い展開か。
25日の日経平均株価は4営業日続伸し、2万8553円(前日比189円高)引け。米長期金利の低下を背景に24日の米国株式が上昇した流れを受け、上げ幅は一時210円を超えた。戻り売りに伸び悩む場面もあったが、時間外取引の米株価指数先物高やアジア株高が支えとなり、引けにかけて高値圏で推移した。心理的なフシ目となる2万8500円を回復し、基調の強さをうかがわせるが、「上値にシコリがあり、日経平均2万8500円超えでは戻り売りが結構出てくる」との見方は多い。
同指数の価格帯別で、年初からの累積売買代金は2万8500-2万9000円の間が58兆円と多く、戻り売り圧力は強いとみられる。このゾーンを抜け出すには、新たな手掛かり材料とともに市場エネルギーの拡大が必要であり、材料難の中では積極的に買い進む動きは期待にしにくい。
 
日経平均株価やマザーズ指数がTOPIXにキャッチアップして25日線を突破することができるかが、週後半の焦点となるだろう。月末まではまだ不安定な地合いが続きそうではあるが、月が替わる来週辺りからは、これまでとは一変して上値が軽くなる可能性があるだろう。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(25日現在)
 
29647.34  均衡表雲上限(日足)
29636.87  ボリンジャー:+1σ(26週)
29369.15  ボリンジャー:+1σ(25日)
29233.17  75日移動平均線
29172.16  均衡表雲下限(日足)
29154.13  13週移動平均線
28796.96  均衡表転換線(週足)
28756.83  25日移動平均線
28596.52  均衡表基準線(日足)
28596.46  26週移動平均線
28576.62  ボリンジャー:-1σ(13週)
 
28553.98  ★日経平均株価25日終値
 
28520.80  均衡表基準線(週足)
28297.66  6日移動平均線
28144.51  ボリンジャー:-1σ(25日)
27999.11  ボリンジャー:-2σ(13週)
27984.61  均衡表転換線(日足)
27556.04  ボリンジャー:-1σ(26週)
27532.19  ボリンジャー:-2σ(25日)
27421.61  ボリンジャー:-3σ(13週)
26919.87  ボリンジャー:-3σ(25日)
26558.19  200日移動平均線
 
 
5月10日高値から13日安値までの半値戻し28535.22円を終値でクリアし、地合いの好転を裏付けた格好。25日線との下方乖離率は0.71%に縮小し、投資家の含み損益改善による買い余力回復が推察される。RSI(14日ベース)が47.48%とほぼ中立圏中央まで上昇し、50%ライン超えによる投資家心理好転が期待できよう。一方、一目均衡表では転換線と下降線は下向きで大引けを迎えた。三役逆転後の弱気形状が続いているだけに、短期的な下振れリスクにも依然として警戒が必要となろう。
 
 
 

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