上値の重い展開か

 
日経平均は大幅反落。4月30日の米国市場でNYダウは反落し、288ドル安となった。
経済指標の悪化が投資家心理を冷やし、時間外取引ではアップルなどの主力ハイテク株が決算を受けて下落。
本日の日経平均は米株安の流れを引き継いで201円安からスタートすると、寄り付き直後をこの日の高値に下げ幅を広げる展開となった。前日に節目の2万円を回復したことで短期的な達成感が意識され、5連休を前に目先の利益を確定する売りが出て、後場には1万9551円73銭(前日比641円96銭安)まで下落する場面があった。
 
 
今週は、堅調となった。日銀金融政策決定会合、FOMC、ECB理事会と先進国の中央銀行イベントが揃い踏みとなった週で、金融緩和強化への強い期待が株高の流れを醸成した。
米国でコロナ治療薬への期待が高まったことなども追い風となり、日経平均は4月30日に節目の2万円を突破。翌5月1日は欧米株安を受けて前日の上昇分を吐き出す大幅安となったが、週間では上昇を達成した。
日経平均は週間では約357円の上昇となり、週足では陽線を形成した。
 
来週は、上値の重い展開か。東京株式市場は水曜6日まで休場のため、基本的にはこの間の海外株、特に米国株の動向に大きく左右されるだろう。
ただ、足元の米国株は経済指標を無視して上げる日もあれば、弱い指標に神経質な反応を示すこともあるため、一本調子の上昇は期待しづらいだろう。
また、来週は週末8日に米雇用統計の発表を控えているため、これを前にしては様子見姿勢も強まりやすい。イベント通過で反動売りが出る展開も想定しておくべき。ただ、連休明けの相場が大きく崩れるようなら、日銀や政府の対策への期待も高まりやすい局面だ。
国内では引き続き決算発表が多く、個別の活況は期待できる。2営業日しかなく休場明けですぐ週末が控えている分、楽観一辺倒にはなりづらいとみるものの、下値も限定的と考える。
 
 
■テクニカル・ポイント(1日現在)
 
20991.10  ボリンジャー:+3σ(25日)
20937.80  75日移動平均線
20399.22  ボリンジャー:+2σ(25日)
20237.07  均衡表雲上限(日足)
20237.07  均衡表基準線(週足)
20174.28  13週移動平均線
19807.33  ボリンジャー:+1σ(25日)
19676.48  6日移動平均線
 
19619.35  ★日経平均株価1日終値
 
19612.07  均衡表転換線(日足)
19546.63   新値三本足陰転値
19538.52  ボリンジャー:-1σ(26週)
19215.45  25日移動平均線
19038.99  均衡表転換線(週足)
19021.83  均衡表雲下限(日足)
19006.20  均衡表基準線(日足)
18623.57  ボリンジャー:-1σ(25日)
 
 
ローソク足は陰線を引いて終値は5日線を下回った。25日線に対する上方乖離率は2.1%(昨日5.3%)に縮小するとともに5日線と25日線は上向きをキープし、上昇トレンド中の短期的な過熱感解消場面となった。
一目均衡表では株価が雲中間付近で終了。転換線と基準線が横ばいとなり、目先のもみ合いを示唆している。
東証1部の騰落レシオ(25日平均)は103.74%、RSIは52.31%といずれも中立圏中央付近で週末を迎え、短期的には株価の水準は割高でも割安でもない位置に落ち着いたことになる。
 

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