上値の重い展開か

 
17日の日経平均株価は3営業日ぶりに大幅反発し、3万2040円(前日比381円高)で引けた。16日の米国株高や、きのう大幅に続落した反動もあり、上げ幅は一時600円を超えた。バイデン米大統領が18日にイスラエルを訪問することが明らかとなり、過度な警戒感がいったん後退し、短期筋の買い戻しを誘った面もある。ただ、買いは続かず、一巡後は戻り売りに上げ幅を縮小し、大引けにかけては3万2000円近辺でもみ合った。一部では、「売りが出やすい価格帯でもあり、上値は重い」との指摘があった。
 
 
あす18日の日経平均株価は上値の重い展開か。
米9月小売売上高や米企業決算などを受けた17日の米国株式動向が注目されるが、引き続き中東情勢に不透明感が漂う上、国内企業の4-9月期決算を控えていることもあり、積極的には動きにくい面がある。イスラエルとパレスチナ暫定自治区のガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスをめぐる中東情勢については、各国要人による中東訪問計画により、一部で外交的解決への期待もくすぶるが、「情勢が好転しない限り、株式市場の不安定化は続く」との声が聞かれた。
 
日経平均は25日線(3万2191円、17日時点、以下同じ)が微妙に抵抗となっており、ここでもたついてしまうと、戻り売りが上値を抑えやすくなる。一方、この25日線やその上の75日線(3万2403円)を明確に超えてくると、買いに勢いがつきやすくなる。きょうは伸び悩みながらも、しっかり3万2000円を上回って終えた。
 
多くの銘柄に値ごろ感が出てきているだけに、もう一段上昇しテクニカルの節目を上回る展開に期待したい。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(17日現在)
 
33085.52  ボリンジャー:+1σ(26週)
32916.07  ボリンジャー:+1σ(25日)
32855.66  ボリンジャー:+1σ(13週)
32526.68  均衡表雲上限(日足)
32519.03  均衡表雲下限(日足)
32403.85  75日移動平均線
32227.86  13週移動平均線
32191.00  25日移動平均線
32060.99  均衡表転換線(週足)
32060.99  均衡表基準線(日足)
 
32040.29  ★日経平均株価17日終値
 
32032.17  6日移動平均線
31870.75  26週移動平均線
31600.06  ボリンジャー:-1σ(13週)
31510.38  均衡表転換線(日足)
31465.94  ボリンジャー:-1σ(25日)
31007.28  均衡表基準線(週足)
30972.26  ボリンジャー:-2σ(13週)
30740.87  ボリンジャー:-2σ(25日)
30655.98  ボリンジャー:-1σ(26週)
30526.88   新値三本足陰転値
30344.46  ボリンジャー:-3σ(13週)
30108.78  200日移動平均線
 
25日線移動平均線の上方まで買い進まれたが値を保てず、終値は25日線とその下方を走る5日線を下回った。ローソク足は寄り引け接近の小陰線から上下にヒゲを出す十字線に似た形状で終了し、3万2000円前後での売り買い拮抗状態を窺わせた。一目均衡表では変化日だった本日を三役逆転で終えた。基準線と転換線は横ばいだが、遅行線は応当日株価が切り上がり局面にあるため、今後の弱気シグナルは縮小より増大の可能性が高いとみられ、短期的には地合い悪化への警戒が必要となろう。
 
 
 

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