日経平均株価は新値街道を走る展開が続いている。米中摩擦問題に対する警戒感の後退がリスクを取る動きを後押しした。
日経平均は朝方に2万3000円大台を回復する場面があったが、ここまで連騰の反動もあって前場後半以降は利益確定売りに伸び悩んだ。しかし、押し目買いニーズも強く2万2900円台で売り物を吸収した。業種別にはここまで相場を牽引してきた半導体関連が上昇一服となる半面、保険や銀行、ノンバンクなどの金融株に買いが目立った。
明日30日の日経平均株価は、上値の重い展開か。
主要企業の決算発表が相次ぐなか、個別株物色が中心とみられ、指数への影響は限定的とみられる。海外要因の安定化が続けば、売り方の買い戻しが期待されるものの、日経平均株価は直近7連騰で、一時は約1年ぶりにフシ目となる2万3000円を回復するなど短期的な過熱感がくすぶっている。
市場では、「水準的にみて調整があっても不思議ではない」との声は根強く、外部要因に変調が起きれば、利益確定売りが出やすい状況とも言える。
現地30日まで開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)を目前に控え、結果を見極めたいとの見方も多く、買い進みにくい面もあろう。
ただ、マザーズやジャスダックなどの新興市場は日経平均にだいぶ遅れているだけに、上昇余力はまだかなり残されている。仮に東証1部の大型株の動きがとまっても、材料株は余熱でしばらくは走るだろう。
■テクニカル・ポイント(29日現在)
24071.22 ボリンジャー:+3σ(13週)
23576.99 ボリンジャー:+3σ(25日)
23375.34 ボリンジャー:+3σ(26週)
23256.21 ボリンジャー:+2σ(13週)
23081.43 ボリンジャー:+2σ(25日)
22974.13 ★日経平均株価29日終値
22761.02 6日移動平均線
22750.60 新値三本足陰転値
22732.72 ボリンジャー:+2σ(26週)
22716.68 均衡表転換線(日足)
22585.87 ボリンジャー:+1σ(25日)
22441.20 ボリンジャー:+1σ(13週)
22142.22 均衡表基準線(日足)
22090.31 25日移動平均線
22090.10 ボリンジャー:+1σ(26週)
21781.30 均衡表転換線(週足)
21698.33 均衡表雲上限(週足)
21626.19 13週移動平均線
21594.76 ボリンジャー:-1σ(25日)
21559.60 均衡表基準線(週足)
ローソク足は2日連続でマドを空けて上昇し、ザラ場高値は昨年10月11日以来の23000円に乗せ、終値は7日連続で今年最高値を更新した。
一目均衡表の基準線と転換線は上向きをキープし、ボリンジャーバンドでは終値が+2σ直下にとどまり、上値拡張局面の拡張を示唆している。
RSI(14日ベース)は90.37%(昨日90.16%)と過熱圏にとどまったが、東証1部の騰落レシオ(25日平均)は123.31%(同125.50%)に低下したほか、25日線との上方乖離率は4.00%と5%未満で推移しており、引き続き上値余地を残している。
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