10日の日経平均株価は続伸し、2万7633円(前週末比115円高)となった。前週末7日の米国株式市場は、聖金曜日(グッドフライデー)の祝日で休場ながら、同日に発表された米3月雇用統計を受け、景気減速への懸念が後退した。円安・ドル高も支えとなり、上げ幅は一時200円を超えた。ただ、買い一巡後は戻り売りに押され、伸び悩み商状となった。市場では、「25日移動平均線(2万7728円)で上値を抑えられ、戻り売りが出てくる」との声が聞かれた。
あす11日の日経平均株価は上値の重い展開か。
今週は、米国で12日に3月CPI(消費者物価指数)、13日に3月PPI(生産者物価指数)、14日には3月小売売上高などが発表され、重要経済指標が控える。国内では2月期決算が明らかとなり、結果を確認するまでは積極的な売買は期待しにくい。
米株先物の上昇を横目で見ながら動いていたことから、本日の米国株がプラスで終えたとしても、あすの日本株への好影響は限られる。言い換えると、あす強い動きが見られるようなら、日経平均は2万7500円近辺でいったん売りが一巡したとの見方が強まりやすい。もう一段水準を切り上げ、早々に25日移動平均線(2万7728円、10日時点、以下同じ)や5日移動平均線(2万7745円)を上回ることができるかに注目したい。
ただ、東証は先にPBR(株価純資産倍率)1倍割れの企業に対して改善策の開示を正式に要求した。PBR1倍超えに向けた施策を公表する動きが徐々に広がるなか、増配や自社株買いが一段と拡大するとみられ、バリュー(割安)株物色が相場を下支えする可能性もあるだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(10日現在)
28301.38 ボリンジャー:+2σ(13週)
28287.42 新値三本足陽転値
28178.11 ボリンジャー:+1σ(25日)
28021.24 ボリンジャー:+1σ(26週)
27922.50 ボリンジャー:+1σ(13週)
27857.54 均衡表転換線(日足)
27818.91 6日移動平均線
27728.84 25日移動平均線
27683.86 均衡表転換線(週足)
27683.86 均衡表基準線(日足)
27633.66 ★日経平均株価10日終値
27543.62 13週移動平均線
27503.65 均衡表雲上限(日足)
27382.86 200日移動平均線
27359.16 26週移動平均線
27321.34 均衡表雲上限(週足)
27298.29 均衡表雲下限(週足)
27279.57 ボリンジャー:-1σ(25日)
27219.17 75日移動平均線
27198.34 均衡表基準線(週足)
27164.74 ボリンジャー:-1σ(13週)
26830.30 ボリンジャー:-2σ(25日)
26811.55 均衡表雲下限(日足)
ローソク足は小陰線で終了。株価上方では、下降中の5日移動平均線が下向きに転じた25日線の16.22円上に迫って短期デッドクロス(DC)形成を窺っている。一目均衡表で遅行線が弱気シグナル発生を開始したこともあり、売り圧力増大リスクへの留意が必要となろう。
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