きょう（25日）の日経平均株価は前営業日比26円高の2万8620円と続伸。きょうは朝方取引開始前に、米銀破綻の余波でいまだ渦中にいる米地銀のファースト・リパブリック <FRC> が時間外で急落していたにもかかわらず、日経平均は違和感の伴う買い優勢のスタートとなった。同行は1～3月期に大量の預金流出が明らかとなったが、今はこれが氷山の一角であるという認識を少なくとも否定できない状況にある。
そうしたなか、中国・香港・韓国・台湾などアジア株市場が総じて軟調ななかも日本株は強さを発揮し、日経平均株価は終始プラス圏を維持した。しかし、前場後半を境に上げ幅を一貫して縮小させ、買い疲れ感は否めないものとなった。日経平均とプライム市場の騰落レシオはともに146％台に達している。“騰落レシオは嘘をつかない”という。140％を超えた水準は天井圏であり、強気相場の余熱で上値指向を維持してもトレンドが反転するまでにそう時間はかからない。市場関係者は強気が多く、前日あたりは「ようやく主力銘柄が買える相場になった」と弾んだ声も聞かれたのだが、これは感覚的に的を外している印象を受ける。
あす26日の日経平均株価は、引き続き上値の重い展開か。
国内では主要企業の決算発表本格化が間近に迫り、日銀の金融政策決定会合（27－28日）、ゴールデンウイーク、さらにFOMC（米連邦公開市場委員会、5月2－3日）というスケジュールをにらみ、イベントを通過するまでは「盛り上がりにくい環境にある」との見方が支配的だ。
むしろ、いったん押した方が新たな買いが入りやすくなりそうでもある。下げにおびえず、目線は上に置いておきたい局面だろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(25日現在)
29773.43 ボリンジャー:＋3σ(26週)
29395.63 ボリンジャー:＋3σ(25日)
29215.77 ボリンジャー:＋3σ(13週)
29020.58 ボリンジャー:＋2σ(26週)
28940.56 ボリンジャー:＋2σ(25日)
28763.72 ボリンジャー:＋2σ(13週)
28620.07 ★日経平均株価25日終値
28616.85 6日移動平均線
28485.49 ボリンジャー:＋1σ(25日)
28379.35 均衡表転換線(日足)
28311.68 ボリンジャー:＋1σ(13週)
28267.72 ボリンジャー:＋1σ(26週)
28030.42 25日移動平均線
27876.18 均衡表基準線(日足)
27859.63 13週移動平均線
27813.26 新値三本足陰転値
27719.81 均衡表転換線(週足)
27683.86 均衡表雲上限(日足)
27575.36 ボリンジャー:-1σ(25日)
27542.55 75日移動平均線
27514.87 26週移動平均線
27497.99 200日移動平均線
27407.59 ボリンジャー:-1σ(13週)
21日の昨年来高値を28.32円上回る2万8806.69円まで上ヒゲを伸ばした後は値を消して3本連続陰線で終了。5日移動平均線は下向きに転じて上昇圧力の後退を窺わせた。東証プライム市場の騰落レシオ（25日ベース）は146.53％と、2022年4月の市場再編後の最高値に上昇し、過熱感の強まりを警告している。反面、一目均衡表では三役好転後の強気形状にあって転換線と基準線がともに上向いており、25日線の上向きキープと併せて上昇トレンド延長を示唆している。
目次