5日の日経平均株価は3日続伸し、2万7120円(前日比128円高)引けとなった。
欧米主要中央銀行が利上げペースを緩めるとの期待感から4日の欧米株式が上昇した流れを受け、前場早々に上げ幅は220円を超えた。買い一巡後は戻り売りや利益確定売りにいったん上げ幅を縮小。時間外取引での米株価指数先物安も重しとなり、一時38円高まで押し戻された。その後は持ち直したが、戻りは限定された。
高く始まった後は伸び悩んだが、それでも下げに転じることはなく、2万7000円も割り込まなかった。直近の安値2万5621円(9/30)からは1500円以上水準を切り上げている。27200円より上ではテクニカルの節目も多く、この近辺で上昇ピッチが鈍るのは仕方がないだろう。
「世界的に利上げ幅が縮小するとの期待感があるが、勝手にマーケットが思い込んでいるだけだ」とし、足元の急ピッチな戻り相場に対し、慎重姿勢が必要との見方もある。
あす6日の東京株式市場は、上値の重い展開か。
現地5日発表の米9月ADP雇用統計や米9月ISM非製造業景況指数の結果を受け、米国株式がどう反応するかが注目されるが、週末7日には最重要経済指標の米9月雇用統計の発表を控えており、積極的に動きづらい面がある。5日の日経平均株価は約2週間ぶりに2万7000円台を回復したが、上値抵抗帯の第1関門となる26週移動平均線(2万7266円)を前に失速した経緯から、戻り売りへの警戒感が意識されている可能性もある。
9月同様、米3指数が25日線を超えられずに崩れる展開も想定される。日本株は三連休を控えているため、あすが弱いようだと金曜7日はリスク回避ムードが強まりやすい。今晩の米国株が下げたとしても落ち着いた動きになることを期待したい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(5日現在)
28523.02 ボリンジャー:+1σ(13週)
28439.69 均衡表雲上限(日足)
28139.54 ボリンジャー:+1σ(25日)
28091.95 ボリンジャー:+1σ(26週)
27738.76 均衡表雲上限(週足)
27726.47 13週移動平均線
27422.37 均衡表転換線(週足)
27414.55 75日移動平均線
27399.81 25日移動平均線
27371.50 均衡表雲下限(日足)
27371.50 均衡表基準線(週足)
27322.00 200日移動平均線
27266.77 26週移動平均線
27153.83 新値三本足陽転値
27140.86 均衡表基準線(日足)
27120.53 ★日経平均株価5日終値
26929.93 ボリンジャー:-1σ(13週)
26915.81 均衡表雲下限(週足)
26660.09 ボリンジャー:-1σ(25日)
26476.96 6日移動平均線
26441.59 ボリンジャー:-1σ(26週)
26419.38 均衡表転換線(日足)
26133.38 ボリンジャー:-2σ(13週)
25920.36 ボリンジャー:-2σ(25日)
25616.41 ボリンジャー:-2σ(26週)
25336.83 ボリンジャー:-3σ(13週)
25180.63 ボリンジャー:-3σ(25日)
ローソク足は陰線を引いたが、節目の2万7000円を下回る場面はなかった。パラボリックが本日買いサイン点灯を開始しており、短期的な上昇トレンド延長が期待される。ただ、株価上方では下向きの25日移動平均線が75日線割れで終了。75日線は上向きのため厳密にはデッドクロスに該当しないが、大勢では下落圧力の強まりが予想される。三役逆転の続く一目均衡表で転換線と基準線がともに下向きで引けたこともあり、戻り売り圧力への警戒が引き続き必要となろう。
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