上値の重い展開か

10日の日経平均株価は、前日比972円87銭高の2万5690円40銭と5日ぶりに大幅反発して取引を終えた。終値ベースで900円を超える上昇となるのは、20年6月16日(1051円26銭高)以来、約1年9カ月ぶり。一時、同1002円78銭高の2万5720円31銭を付ける場面もみられた。
 
きょうは原油高一服と欧米株高というチャンスをものにして、強いストレートが入った。間を置かずにもう一発強いパンチが入るようなら、形勢逆転でベア相場が一気にブル相場に変わり、買いのラッシュが続く可能性もあるだろう。
 
 
11日の日経平均株価は、上値の重い展開か。
10日は5日ぶりに大幅反発したものの、市場では「買い戻しの注文が中心で、新規の買いはかなり少ないのではないか」との声も聞かれた。
10日はやや影が薄かったが、ウクライナ情勢は、引き続き先行きが見通せず、早期の和平も期待しづらいことから、週末要因もあり、ポジション調整の売りが強まることも想定される。また、同日は3月限株価指数先物・オプションSQ(特別清算指数)値の算出日にあたるため、市場推定値が意識される場面もありそう。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(10日現在)
 
27484.07  ボリンジャー:+1σ(25日)
27339.93  均衡表雲下限(日足)
27100.52  ボリンジャー:-1σ(26週)
26872.13  均衡表雲下限(週足)
26748.03  均衡表転換線(週足)
26653.59  25日移動平均線
26483.82  ボリンジャー:-1σ(13週)
26281.22  均衡表基準線(日足)
25970.82  新値三本足陽転値
25897.42  ボリンジャー:-2σ(26週)
25847.50  均衡表転換線(日足)
25823.11  ボリンジャー:-1σ(25日)
 
25690.40  ★日経平均株価10日終値
 
25497.17  6日移動平均線
25477.42  ボリンジャー:-2σ(13週)
24992.63  ボリンジャー:-2σ(25日)
24694.31  ボリンジャー:-3σ(26週)
24471.02  ボリンジャー:-3σ(13週)
24162.15  ボリンジャー:-3σ(25日)
 
3月1日の直近高値から昨日安値までの下げ幅の3分の1戻し25458.92円をクリアし、下値不安は急速に後退した格好。ローソク足はマドを空けて上昇し、大陽線で終了。上下のヒゲは極端に短く、ほぼ「陽の大引け坊主」で強い買い圧力を窺わせた。25日移動平均線とのマイナス乖離率は3.61%(昨日7.46%)へ一気に縮小し、売られ過ぎ状態が急速に進んだことになる。25日線は下降を続けているため戻り売り圧力への警戒は引き続き必要とみられるが、パラボリック陽転値が25862.40円と本日高値の142.09円上まで下降しており、明日11日以降のパラボリックの買いサイン点灯による反転トレンド開始を期待できる形状となった。
 

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