28日の日経平均株価は10営業日ぶりに反落。205円95銭安の2万7943円89銭(出来高概算11億1000万株)で取引を終えた。
前週末までの9営業日で3000円近く急騰したため、急ピッチの上昇に対する過熱感なども警戒されるなか、利益確定売りが先行した。
10営業日ぶりに大幅反落したが、この間の上昇幅(合計2987円)に対する調整は6.9%に過ぎず、外部環境次第で利益確定売りが出やすい状況に変わりはない。
また、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、中国・上海市が実質的な都市封鎖(ロックダウン)措置を導入したことから、中国景気の先行き不透明感なども重荷となり、前場中盤には一時27812.67円まで下げ幅を広げた。ただ、円相場が1ドル=123円台前半へと円安が進むなか、輸出採算の好転を見込む押し目買いも入り、売り一巡後は下げ渋っていた。
あす29日の日経平均株価は、上値の重い展開か。
3月末配当の権利付き最終日となる29日に向けて配当狙いの買いが期待されるほか、月末にかけては配当再投資に絡む先物買いも想定され、需給思惑がサポート要因として意識される。もっとも、過熱感は消えていない。
きょうは終値(2万7943円)で5日線(2万7893円、28日時点、以下同じ)を上回ったが、同水準より上で推移できれば追随買いが入りやすい。あっさり割り込んだ場合には、75日線(2万7489円)や13週線(2万7203円)がサポートとして機能するかが焦点となる。
■上値・下値テクニカル・ポイント(28日現在)
29404.01 ボリンジャー:+3σ(25日)
29142.79 ボリンジャー:+1σ(26週)
29033.13 ボリンジャー:+2σ(13週)
28875.30 均衡表雲上限(週足)
28405.41 ボリンジャー:+2σ(25日)
28269.71 200日移動平均線
28118.35 ボリンジャー:+1σ(13週)
28029.54 26週移動平均線
27943.89 ★日経平均株価28日終値
27716.34 均衡表雲上限(日足)
27715.97 6日移動平均線
27489.55 75日移動平均線
27406.81 ボリンジャー:+1σ(25日)
27366.11 均衡表雲下限(日足)
27321.34 均衡表基準線(週足)
27224.11 新値三本足陰転値
27203.58 13週移動平均線
26916.29 ボリンジャー:-1σ(26週)
26872.13 均衡表雲下限(週足)
26778.97 均衡表転換線(日足)
26510.28 均衡表転換線(週足)
26510.28 均衡表基準線(日足)
26408.21 25日移動平均線
ローソク足は上ヒゲのない「陰の寄り付き坊主」を示現して上値での強い売り圧力を窺わせた。ただ、5日移動平均線とのプラス乖離をキープしており、下値での強い買い圧力も窺える。25日線との上方乖離率は5.82%と4日連続で5%ラインを超過して短期的な過熱状態を示しており、先週末までの9連騰の反動安リスクを残す形となった。
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