上値の重い展開か。

今週は、軟調展開となった。
欧州の経済指標軟化を受けて欧米で長期金利が急低下。米国で10年債の利回りが3カ月物を下回る「逆イールド」が発生し、景気後退が強く意識された。これへの警戒から日経平均は週初から600円を超える大幅下落。
28日にも300円超の下落となるなど日本株は他市場と比べても動きが鈍く、反発局面での戻りも限られた。
日経平均は週間では約421円の下落となり、週足では3週ぶりに陰線を形成した。
 
 
日経平均は3月最終日を上昇で終えたが、米国株高や円安の後押しがあった割には今ひとつの動き。月間上昇を達成できなかった(179円安)上に、先週上回った26週線も下回って終えた。
一方、個別では、非常に強い動きが見られるものも少なくない。マクロ環境は不透明だが、その分、好材料のある銘柄や業績期待の高い銘柄は買いを集めやすく、「森を見ずに木を見る」相場となっている。
3月は全体としては上昇一服となっただけに、その中で月間の動きが良かった銘柄に関しては、4月に入ってもその勢いが続く可能性が高いだろう。
 
来週は、上値の重い展開か。
来週の日経平均株価の想定レンジは、2万800~2万1600円とする。
週初から新元号発表というビッグイベントがあるが、株式市場への影響は未知数。
“新元号関連銘柄”などが個人投資家の物色対象となりそうだ。その一方で、国内景気の失速が取りざたされるなか発表される日銀短観3月調査の内容が、想定を下回った場合は売り優勢となりそうだ」との見方が出ていた。
 
元号公表日の4月1日には10-12月期法人企業統計など注目の指標も多く、結果次第では祝賀ムードに水が差される可能性もある。
米中通商協議は米国に舞台が移り、進展次第では買いも入るであろう。ただ、週末に3月米雇用統計を控える点が警戒材料となる。
直近では弱い経済指標が長期金利の低下および株安を促した。これらのことから、週中に強い場面があったとしても、週末にかけてはリスク回避の売りに押される可能性もある。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(29日現在)
 
21856.21  ボリンジャー:+2σ(25日)
21822.04  新値三本足陽転値
21698.33  均衡表基準線(週足)
21640.95  ボリンジャー:+1σ(25日)
21469.92  ボリンジャー:+1σ(13週)
21425.70  25日移動平均線
21385.98  均衡表基準線(日足)
21358.56  26週移動平均線
21312.42  均衡表転換線(日足)
21275.19  6日移動平均線
21210.45  ボリンジャー:-1σ(25日)
 
21205.81  ★日経平均株価29日終値
 
21087.85  均衡表転換線(週足)
20995.19  ボリンジャー:-2σ(25日)
20978.69  75日移動平均線
20934.33  均衡表雲上限(日足)
20901.63  13週移動平均線
20823.69  均衡表雲下限(日足)
20779.94  ボリンジャー:-3σ(25日)
20437.30  ボリンジャー:-1σ(26週)
20333.34  ボリンジャー:-1σ(13週)
19765.06  ボリンジャー:-2σ(13週)
 
 
ローソク足は陰線を引き、下向きの5日線を超える水準では上値が重くなった。
昨日に下向きに転じたばかりの25日線が本日も下降したこともあり、来週の相場下落が警戒される。一目均衡表では、基準線と転換線はともに横ばいをキープしたが、遅行線は株価の下方にとどまって弱気シグナル発生を継続した。
ボリンジャーバンド(25日ベース)では、終値が‐1σを下回り、引き続き売り手ペースの相場展開を示唆している。
 
 
 

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