週明けの日経平均株価が反落。終値は前週末比185円安の2万8598円だった。
前週末の米国株は上昇したが、東京では新型コロナの感染拡大が止まらないことからリスク回避の動きが強まった。
売り一巡後は2万8000円台半ばで下げ渋る動きとなったが、今晩の米市場が休場であることや円安一服などを受けて戻りも鈍い状況。昨日の東京都議選で政府与党の自公が過半数に届かなかったため、今秋の衆院選における政局不透明感が出て上値を買いにくくさせていた。
明日6日の日経平均株価は上値の重い展開か。
現地5日の米国市場は、独立記念日の振替休日に伴い休場となり、手掛かり材料に乏しい。東京を中心に新型コロナウイルスの感染者数が再拡大するなか、感染力が強い「デルタ株」の流行が懸念されるとともに、ワクチンの供給不足で接種が思うように進まず、相場の重しとして引き続き意識されるだろう。
また、需給面では、日経平均やTOPIX(東証株価指数)などの指数連動型ETFの決算日(分配金支払い基準日)に絡む、分配金のねん出売りが想定され、上値抑制要因として注視される。ちなみに、決算日は7月8日と9日に多く、8000億円規模の売り需要が見込まれている。
前哨戦とみられていた東京都議選では、自民党は第一党にはなったが、自公で過半数は獲得できなかった。この結果をみると菅総理は解散カードを切りづらい。外国人投資家は、コロナ対応が遅れている上に、政局不安のリスクがある日本株を買う優先度が低くなる。現状では野党が批判票の受け皿になるほど支持を集めていないため、選挙日程が決まれば、これを材料に見直し買いが入ると思われる。
個別では、個人投資家資金の勢いが失われている以上、材料株も深追いすると反動安がきついため用心が必要となる。基本的にリバウンド狙いで足腰の強い銘柄の押し目買いか、強い株につくにしても慎重に、巡航速度で株価を切り上げている銘柄に“静かに乗っていく”くらいの感じが好ましいだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(5日現在)
29049.78 均衡表基準線(週足)
29038.40 26週移動平均線
29020.14 75日移動平均線
28935.02 均衡表雲上限(日足)
28913.58 25日移動平均線
28902.16 13週移動平均線
28877.63 均衡表転換線(日足)
28790.11 6日移動平均線
28661.19 ボリンジャー:-1σ(25日)
28638.36 均衡表基準線(日足)
28598.19 ★日経平均株価5日終値
28535.22 均衡表転換線(週足)
28521.63 均衡表雲下限(日足)
28504.85 ボリンジャー:-1σ(13週)
28478.18 ボリンジャー:-1σ(26週)
28408.80 ボリンジャー:-2σ(25日)
28156.41 ボリンジャー:-3σ(25日)
28107.54 ボリンジャー:-2σ(13週)
27917.97 ボリンジャー:-2σ(26週)
27710.23 ボリンジャー:-3σ(13週)
27425.73 200日移動平均線
ローソク足は陰線を引いて終了。ザラ場高値は5日線に届かず、終値は先週安値を下回っており、売り圧力が一段と強まった格好となった。
5日線上方では25日線や75日線が下降を続けたほか、RSI(14日ベース)が36.51%と中立圏下限の40%ラインを下回り、短期的な下降トレンド入りを裏付けている。
一目均衡表では株価が雲下限寄りで大引けを迎え、遅行線は弱気シグナル発生を続けており、雲下限(明日は28521.63円)割れによる下振れリスク増大が警戒されるだろう。
