今週は週間では小動きとなった。
火曜が休場で4日立ち合い。週明け20日の日経平均は、米国株安を嫌気して休場を前にリスク回避姿勢が強まり大幅安。節目の2万7000円を割り込んだ。
一方、休場明けの22日は、金融システム不安に対する過度な警戒が後退したことで買い戻しが入り大幅高となった。23日、24日は連日で下落したが、下値では買いが入って下げ渋った。FOMCでは0.25%の利上げが決定されたが、織り込みも進んでおり大きな波乱なく消化。米国株の不安定な動きが続く中、日本株もこれに翻弄され続けたが、22日の上げ分が大きく、週間ではプラスを確保した。
日経平均は週間では約51円の上昇となり、週足では3週ぶりに陽線を形成した。
来週は一進一退の展開か。
29日が権利付き最終売買日で30日が権利落ち日となる。配当の権利落ちで日経平均では250円ほどの影響が予想されている。配当再投資に絡んでは、日経平均先物で1500億円強、TOPIX先物で9500億円強の買い需要が予想されており、これが相場の下支え要因に働きそうだ。
高配当銘柄や優待に手厚い銘柄は値動きが荒くなりやすく、全体でもややボラティリティが高めとなるだろう。配当再投資に伴う買いが期待できることから、大きく崩れる展開は想定しづらい。
ただ、米国の金融株の動向にはまだ神経質となりそうで、上値追いには慎重になると思われる。上下どちらかに振れてもそれを修正する動きが出てくることで、方向感が定まらないと予想する。
インフレに加え、金融システム不安にも対応する必要性に迫られたFRBのかじ取りは言うまでもなく難しいだろう。このため、経済指標や金融機関の業況についてのニュースに、投資家は神経をとがらせざるを得ない。為替の明確な円安転換も望みにくい中で、日経平均はもみ合い局面に入った可能性があるだろう。
来週はIPOが多く、27日にはカバー、29日には住信SBIネット銀行、AnyMind Groupなど注目度の高い銘柄も上場する。IPO銘柄の売買は活況が期待でき、この点は全体市場にも一定の下支えとなるだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(24日現在)
28911.78 ボリンジャー:+3σ(25日)
28635.62 ボリンジャー:+2σ(26週)
28548.03 ボリンジャー:+2σ(13週)
28477.04 ボリンジャー:+2σ(25日)
28042.30 ボリンジャー:+1σ(25日)
27938.75 ボリンジャー:+1σ(26週)
27853.30 ボリンジャー:+1σ(13週)
27832.96 新値三本足陽転値
27683.86 均衡表転換線(週足)
27683.86 均衡表基準線(日足)
27607.56 25日移動平均線
27442.84 均衡表雲上限(週足)
27385.25 ★日経平均株価24日終値
27363.36 200日移動平均線
27321.34 均衡表雲下限(週足)
27269.95 均衡表転換線(日足)
27260.26 6日移動平均線
27241.87 26週移動平均線
27219.45 75日移動平均線
27178.38 均衡表基準線(週足)
27172.83 ボリンジャー:-1σ(25日)
27164.37 均衡表雲上限(日足)
27158.58 13週移動平均線
27042.68 均衡表雲下限(日足)
26738.09 ボリンジャー:-2σ(25日)
26545.00 ボリンジャー:-1σ(26週)
26463.85 ボリンジャー:-1σ(13週)
26303.35 ボリンジャー:-3σ(25日)
ローソク足は小陽線ながら3本連続陽線で終了。胴体部分は16.63円と細く、上ヒゲと下ヒゲは前日の値幅内に収まり、売り買い拮抗状態を窺わせた。終値は200日移動平均線をわずかに上回り、200日線下方では5日線が上向きをキープして短期的なトレンド回復を示唆した。反面、株価上方を走る25日線はわずかながら下向きに転じており、根強い売り圧力も窺える。
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