一進一退の展開か

日経平均は今週、25日線を上回った。足元でさまざまな相場のかく乱材料がある中、チャートの節目を超えてきただけで相場の流れが変わると考えるのは早計ではある。ただ、(1)25日線を突破した17日に、890円高と値幅を伴った上昇となったこと、(2)この日に、TOPIX、2部指数、ジャスダック平均に加えてマザーズ指数も25日線を終値で上回ったこと、(3)米国市場でもダウ平均とS&P500が16日に25日線を上回り、ナスダックも1日遅れの17日に25日線を上回ったこと―は特筆される。
日経平均はこれらを手がかりに負けなしの5連騰となり、2万6800円台まで水準を切り上げた。週間では約1664円の上昇となり、週足では5週ぶりに陽線を形成した。
 
 
来週(22-25日)の日経平均株価は、一進一退か。
急ピッチな反転相場で戻り売りへの警戒感がくすぶるものの、月末の権利確定日に向けた配当再投資がらみの買い支えも意識されそうだ。
今週(14-18日)の日経平均株価は5連騰し、週末18日に2万6827円(前週末比1664円高)引けと上昇した。ウクライナとロシアの停戦合意期待が浮上し、無難なFOMC(米連邦公開市場委員会)の通過も相まって侵攻前の水準をほぼ回復した。地政学リスク、米国の金融政策はともに予断を許さないが、配当再投資をにらみ先回り買いが期待される。
 
株価指数に連動して運用する機関投資家は、元本を維持するために配当の権利落ちの影響を先物を買って埋める。3月期末の権利付き最終売買日(29日、権利落ちは30日)以降にこうした資金が流入する公算だ。3月期末配当の権利落ち(日経平均で推定230円程度、TOPIX<東証株価指数>で同22ポイント程度)を受けて発生する指数連動型資金の買いは1兆円規模とみられ、これに先回りする投資家の動きが株価を支援する可能性がある。
 
ただ、ウクライナ情勢については、引き続き注視する必要があり、米国市場に関しては金融政策に対する楽観ムードの後退や、景気の先行き不安を背景に反発色が薄れることも想定される。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(18日現在)
 
28293.96  200日移動平均線
28142.08  26週移動平均線
27933.27  ボリンジャー:+2σ(25日)
27807.47  均衡表雲上限(日足)
27548.18  均衡表基準線(週足)
27494.30  75日移動平均線
27338.87  均衡表雲下限(日足)
27317.47  13週移動平均線
27108.06  ボリンジャー:+1σ(25日)
26943.58  ボリンジャー:-1σ(26週)
26872.13  均衡表雲下限(週足)
 
26827.43  ★日経平均株価18日終値
 
26686.04  均衡表転換線(週足)
26282.84  25日移動平均線
26281.22  均衡表基準線(日足)
26269.32  ボリンジャー:-1σ(13週)
25843.24  6日移動平均線
25772.09  均衡表転換線(日足)
25745.08  ボリンジャー:-2σ(26週)
25457.63  ボリンジャー:-1σ(25日)
25221.17  ボリンジャー:-2σ(13週)
24717.53   新値三本足陰転値
24632.41  ボリンジャー:-2σ(25日)
 
2月10日の戻り高値27880.70円から3月9日底値までの3分の2戻し26814.38円を突破し、2月高値までの全値戻しへ歩を進めた格好。ローソク足は4本連続陽線を描き、ザラ場高値と安値が連日で前日水準を上回る赤三兵を示現し、転換線の上向きキープとともに上昇トレンド延長を示唆している。
RSI(14日ベース)は52.51%と依然として中立圏中央付近にあり、25日移動平均線との乖離率も2.07%と過熱感は乏しい。
一方、週足では1664.65円高と2020年4月1週の1678.31円高以来の大幅高となった。
 
 

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