一進一退か

 
今週は、週間ではほぼ横ばいだった。
日経平均株価は前の週に大きく下げた余波が続き、週明けの10日は下落。この日に5日続落となったことで、以降は高値警戒感がくすぶり続けた。11日は反発したものの、大幅高スタートからは値を消した。12日は米国株高を好感して買いが先行したものの、円高への警戒が強まり大幅安となった。
注目の米6月消費者物価指数(CPI)は米国のインフレ長期化に対する警戒を和らげる材料となり、これを確認した13日には400円を超える大幅上昇だった。
ただ、14日は序盤に大きく上昇しながらも、買いが続かず小幅な下落。週を通して上値の重さは意識されたが、米国株の動きが良くなってきたこと、13日に上に値幅が出たことから、週間では約2円の上昇となった。日経平均は週間では小幅に反発。週足では十字に近い陰線を形成し、陰線は2週連続となった。
 
 
来週(18-21日)の日経平均株価は一進一退か。
円高警戒が続くものの、日米で企業の4-6月期決算発表が始まり、業績の回復感が確認できるかが注目されるだろう。
 
米国では、12日に発表された6月CPI(消費者物価指数)に続き、13日発表の6月PPI(生産者物価指数)も市場予想を下回る伸びとなり、インフレ鈍化から再び利上げ打ち止めが視野に入った。一方、日銀金融政策決定会合(27-28日開催)ではYCC(イールドカーブコントロール、長短金利操作)の修正も観測され、日米金利差の縮小によるドル売り・円買い圧力は根強い。14日の東京外国為替市場では一時1ドル=137円台前半(前日終値は138円36-38銭)まで円高・ドル安が進み、引き続き為替動向には注意が必要だろう。
 
米国の金利が低下すると為替が円高(ドル安)に振れやすい点は日本株にとって逆風となる。
こうした状況を好転させる要素があるとすれば、企業業績だろう。幸い為替はまだ大半の企業の今年度前提に対して円安の水準にある。4-6月期(3月期企業の場合、第1四半期)決算の発表は20日にニデックやディスコが控える。
これらを皮切りに翌週から開示が本格化する。大手を中心に力強さを示すことができれば、手控えられてきた日本株買いの意欲を取り戻すきっかけになるかもしれない。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(14日現在)
 
33796.63  ボリンジャー:+2σ(26週)
33491.73  ボリンジャー:+1σ(25日)
32968.23  25日移動平均線
32911.31  ボリンジャー:+1σ(13週)
32782.30  均衡表基準線(日足)
32773.02  新値三本足陽転値
32684.08  均衡表転換線(日足)
32444.72  ボリンジャー:-1σ(25日)
 
32391.26  ★日経平均株価14日終値
 
32256.04  6日移動平均線
31921.21  ボリンジャー:-2σ(25日)
31624.43  均衡表転換線(週足)
31607.24  ボリンジャー:+1σ(26週)
31397.71  ボリンジャー:-3σ(25日)
31283.71  均衡表雲上限(日足)
31225.96  13週移動平均線
30661.30  75日移動平均線
30034.13  均衡表雲下限(日足)
29760.50  均衡表基準線(週足)
29540.61  ボリンジャー:-1σ(13週)
29417.86  26週移動平均線
28542.38  200日移動平均線
 
ローソク足は陰線を形成、上ヒゲを残し、25日移動平均線に上値を抑えられる格好となった。一方、短いながらも下ヒゲも付けて終値は5日線を上回って終えた。5日線と25日線がともにほぼ横ばいになっており、先行きの膠着感を示唆。一方、日足一目均衡表では転換線が基準線を下回り、三役好転が終了している。目先は上値の重い展開が続きそうだ。
 

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