[概況]
27日の東京外国為替市場は、リスク選好の流れとなった。理由は、米中貿易対立の懸念の後退である。きっかけは、昨日のムニューシン米財務長官の合意の期待を示唆する発言だったが、本日は一部報道機関が貿易対立の一時休戦を伝え、これがリスク選好姿勢に拍車をかけたのだった。米ドル円の値動き見ると、序盤こそ107円台の半ばで停滞したが、上記の報道が伝わると一転して買いが優勢となり、高値108.165円まで駆け上がった。
しかし、欧州時間序盤では利益確定が入ったのか弱含み、現在は107.90円近辺である。さて、この後は米GDPに注目だ。FOMCの声明で「景気拡大を保つために適切な行動をとる」意向が示されるなか、仮に米GDPが芳しくない結果の終わるようであれば、米早期利下げ観測の加速は免れないかもしれない。そうなれば米ドル円は下落する可能性が高く、再び下値を切り下げる動きに逆戻りするかもしれない。
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