先週の新興市場は、日経平均とともにマザーズ指数、日経ジャスダック平均も上昇した。欧米で新型コロナウイルスの感染拡大ペースが鈍化しつつあるとの期待などから、東京株式市場でも株価指数先物の買い戻しが強まった。
株式相場全体として下値不安が和らぎ、新興市場では個人投資家の押し目買いが優勢となった。なお、週間の騰落率は、日経平均が+9.4%であったのに対して、マザーズ指数は+12.9%、日経ジャスダック平均は+5.6%だった。マザーズ指数は日足チャート上で25日移動平均線を上回り、終値としては3月6日以来の水準を回復している。
今週の新興市場では、ひとまずマザーズ指数の戻り歩調が続きそうだ。欧米株高とともに日経平均が堅調に推移している点は安心感につながり、個人投資家のマインドは改善しつつある。
ただ、国内では新型コロナの感染拡大が続いており、政府が打ち出した経済対策に対しても物足りないとの見方が広がってきた。こうした不安材料を抱え日経平均が戻り一服となれば、新興市場でも目先の利益を確定する売りが強まる可能性があるだろう。
