[概況]
ECB理事会ではQEはインフレが持続的に調整されるようになるまで続けるとされ、其の後行われたドラギECB総裁の会見でも、「今年の利上げの可能性は非常に小さい」と慎重な姿勢を崩さなかった。
しかし市場はユーロ買いで反応して会見後にユーロは当日高値136.315円まで急騰し、対ユーロで売られたドルは対円でも値下がりしてそれまでの安値を下抜き、NY株式市場が上値を伸ばす中で、終盤に当日安値108.485円まで下落した。
しかしトランプ大統領がドル安進行の要因となった前日のムニューシン財務長官の発言を文脈の問題と修正し、「最終的にはドル高が望ましい」と発言した為にドルは買われ、安値から1円以上も反発して、当日高値109.705円まで急騰した。
最後も前日比+16銭高の109.410円と109円台を維持して引け、ユーロも上昇したが、それ以外の主要通貨は値下がりした。
トランプ発言でドルは一旦下げ止まった感じだが、ドラギ総裁の慎重な発言にも拘わらず、ユーロ買いが進んだ状況を考えるとユーロ高期待は強く、まだ上値が期待出来そうだ。
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