ダウ72ドル高。5日連続で最高値、ナスダック反発

1日のNYダウ工業株30種平均は6日続伸し、前日比72ドル80セント高の2万1963ドル92セントと5日続けて過去最高値を更新した。
 
米主要企業の2017年4~6月期決算がピークを迎える中、ここまで堅調な業績が相次いでいることが、史上最高値圏にある米株価を一段と押し上げる原動力となっている。
規制緩和への期待が再燃したゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなどの金融株が買われ、指数を押し上げた。米主要企業の相次ぐ好決算の発表も相場の支えになった。
 
米商務省が朝方に発表した6月の個人消費支出(PCE)統計で、米連邦準備理事会(FRB)が利上げ判断で重視するPCEデフレーターの前年同月比の伸びが4カ月連続で鈍化した。政策目標の2%を下回ったままで、低金利環境が続くとの観測が広がったことも株買いを促した。
 
米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した7月の製造業景況感指数は3カ月ぶりに低下したが、前月比1.5ポイント低い56.3とほぼ市場予想に一致した。好不調の分かれ目である50を超え、米製造業の回復基調は続いているとの見方につながった。ただ、発表を受けた相場の反応は限られた。
 
自動車大手が発表した7月の米新車販売台数は前年同月比で減少が目立った。ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターなど自動車株に加え、デルファイ・オートモーティブなど自動車部品株にも売りが広がったものの、相場全体への影響は限定的だった。
 
ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発し、前日比14.815ポイント高の6362.938で終えた。取引終了後に2017年4~6月期決算の発表を控えたアップルのほか、フェイスブックやアマゾン・ドット・コムなど主力株の一角が買われ指数を押し上げた。
 
セクター別では、銀行や半導体・半導体製造装置が上昇する一方で自動車・自動車部品や食品・飲料・タバコが下落した。
 
朝方発表の四半期決算で3年ぶりに最終黒字に転換したソフトバンク傘下で米携帯電話4位のスプリント(S)が上昇。四半期決算が増収増益で通期の利益見通しも引き上げた豪華客船のロイヤル・カリビアン・クルーズは上場来高値を更新した。
印刷機器大手のゼロックス(XRX)は決算内容が好感され、堅調推移した。
 
一方、四半期決算とあわせて通期の売上高見通しを引き下げ、1株利益の見通しが市場予想を下回ったスポーツ用品のアンダーアーマー(UA)急落。四半期決算が市場予想を上回った肥料大手のモザイクも大幅安。7~9月期の収益見通しが市場予想を下回ったのが嫌気された。四半期決算で1株利益が市場予想を下回った産業エンジンのカミンズにも売りが膨らんだ。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
21,963.92+72.80
S&P500種
2,476.35+6.05
ナスダック
6,362.938+14.815


【シカゴ日本株先物概況】

1日のシカゴ日経平均先物は反発した。9月物は前日比80円高の2万0005円で引け、同日の大取終値を25円上回った。円高一服を好感した。
企業の好決算などを背景に米株高が進んだことも支援材料になった。この日の9月物高値は2万0035円、安値は1万9890円。
 

シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
20005 ( +25 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
20015 ( +35 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7423.66(+51.66)
 
FTSE100種総合株価指数は続伸。前日終値に比べ51.66ポイント高の7423.66で引けた。たばこ株と石油株の上げが指数を押し上げ、構成銘柄の約7割が上昇した。
 
たばこのブリティッシュ・アメリカン・タバコとインペリアル・ブランズはともに前日までに大幅続落した後だけに、この日は買い戻された。ロイヤル・ダッチ・シェルなど石油株も買われた。
半面、鉱業株は売られた。上期決算を発表したフレスニージョの下げが目立った。医薬品のアストラゼネカは、複数のアナリストが株価目標を引き下げたことなどが嫌気され下落した。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12251.29(+133.04)
ドイツ株式指数(DAX)は4営業日ぶりに反発。終値は前日比133.04ポイント高の12251.29だった。
電力のエーオンと航空のルフトハンザ、不動産のボノビアは上昇した。下落は、アディダスと医薬・化学大手の独メルクの2銘柄だけだった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5127.03(+33.26)

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