ダウ57ドル高、予想上回る景気指標を好感 ナスダックは反落

1日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、前日比57ドル77セント高の2万3435ドル01セントで取引を終えた。
10月のADP全米雇用リポートが予想を上回る堅調な内容となり、買いが先行した。
非農業部門の雇用者数(政府部門を除く)は前月比で市場予想を上回って増えた。9月の建設支出は市場予想に反して増えた。米景気は底堅いとの見方が株買いを誘った。
 
ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)結果を見極めたいとの思惑から、午後にかけて上げ幅を縮小した。
米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利は据え置かれたものの、ハリケーンの影響にも関わらず経済活動は好調で景気判断が引き上げられ、12月の利上げを確実視する見方が強まった。
 
ナスダック総合株価指数は反落し、同11.136ポイント安の6716.533で終えた。朝方は高くなる場面もあったが、アップルやアマゾン・ドット・コムなど主力株の一角が利益確定売りに押され、指数を押し下げた。
 
セクター別では、エネルギーや家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方でテクノロジー・ハード・機器や公益事業が下落した。
 
個別では、好決算銘柄への買いが続いた。化粧品のエスティローダーや鉄鋼のUSスチールUSスチール(X)が海外需要の伸びを背景に、市場予想を上回る増収増益決算を発表。業績見通しも市場予想を上回った。株価はともに大幅高となった。四半期決算が市場予想を上回った日用品のクロロックスも高い。
自動車大手のフォード(F)は10月の新車販売台数が好調となり、買われた。引け後に四半期決算を発表したフェイスブックや半導体のクアルコムも先回りの買いで上昇した。
 
一方、ビデオゲームメーカーのエレクトリック・アーツ(EA)は10-12月期の業績見通しが予想を下回り、下落した。新車販売が減ったゼネラル・モーターズ(GM)が下落。決算と同時に示した広告収入見通しが慎重と受け止められた新聞のニューヨーク・タイムズが大幅安となった。前日夕に赤字決算を発表したゲームのエレクトロニック・アーツが安い。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
23,435.01+57.77
S&P500種
2,579.36+4.10
ナスダック
6,716.533-11.136
 
米10年債利回り(%)
2.3667 -0.009
米2年債利回り(%)
1.6199 +0.024
 
NY原油(ドル/バレル)  
54.24-0.06
円・ドル114.13 – 114.14   +0.24
 


【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は続伸した。12月物は前日比320円高の2万2530円で引け、同日の大取終値を100円上回った。米企業の好決算や米雇用指標の改善を受けて米株が上昇し、日本株にも買いが波及した。円安進行も支援材料になった。この日の12月物高値は2万2605円、安値は2万2165円。
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
22530 ( +100 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
22550 ( +120 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7487.96(-5.12)
FTSE100種総合株価指数は小反落。前日終値に比べ5.12ポイント安の7487.96で引けた。構成銘柄の約6割が下落した。衣料小売りのネクストが急落し、指数の重荷になった。日中は買いが先行していたものの、引けにかけて医薬品株や石油株の一部に売りが出て下落に転じた。一方で主力の鉱業株は上昇したことで下げ幅は限定的だった。
 
ネクストが1割近く下落した。四半期の売上高が市場予想を下回ったことに加え、国内消費の鈍化懸念から業績の見通しに慎重な見方を示したことが売り材料視された。同業のマークス・アンド・スペンサー(M&S)やスーパーマーケット株にも売りが波及した。
 
半面、金属相場の大幅高を追い風に鉱業株は全面高。資源商社のグレンコアやアングロ・アメリカンなど軒並み大幅上昇した。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13465.51(+235.94)
ドイツ株式指数(DAX)は大幅に4日続伸。終値は前営業日の10月30日に比べて235.94ポイント(1.78%)高の13465.51となり、30日に付けた最高値を更新した。構成銘柄の約8割が上昇した。
自動車株が買われる中、フォルクスワーゲンは5%近く上昇した。
 
一方、ドイツテレコムが下落。子会社のTモバイルUSとソフトバンクグループ傘下のスプリントの経営統合が中止になったことが嫌気された。
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5514.29(+11.00)
フランスの株価指数CAC40の終値は5514.29と2008年1月上旬以来の高値。
 
 
欧州の主要株式市場もおおむね大幅上昇した。イタリアのFTSE・MIBは22991.99と2015年8月中旬以来の高値で引けた。一方、スペインのIBEX35は小幅下落した。

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