ダウ4日続伸40ドル高、FRB議長の議会証言待ち

6日のNYダウ工業株30種平均は4日続伸し、前週末比40ドル47セント(0.1%)高の3万3431ドル44セントで終えた。

この日は主要経済指標などの重要な手掛かりに乏しかったが、米長期金利低下を眺め、3月に入って以降の相場高の流れを引き継いで午前のダウは堅調に推移した。
だが、低下していた米長期金利がじりじりと下げ幅を縮小し、取引中盤以降のダウは総じて値を消す展開。終盤は今後の米利上げの行方を探る上で、パウエルFRB議長の発言が待たれる中、動意薄となった。今週は週末に雇用統計の発表も控えており、市場の注目が集まっている。

アナリストが買いを推奨したスマートフォンのアップルが上昇し、相場を支えた。
アップル株は3%超上げる場面があった。音楽配信などサービス部門の収益拡大を見込み、ゴールドマン・サックスが「買い」で銘柄調査を始めたのが好感された。米株市場で時価総額が最大の銘柄とあって、投資家心理を下支えした。

ただ、相場の上値は重かった。パウエルFRB議長は7日に上院、8日に下院で最近の金融政策について証言する。「インフレ抑制が1~2カ月前ほどには進んでいないことを強調する」とみられており、市場ではタカ派寄りの発言が警戒されている。朝方に一時3.8%台に低下した長期金利が4%近くに戻したのも、株式相場の重荷だった。

製薬のメルクや飲料のコカ・コーラなどディフェンシブ株が買われた。半面、化学のダウや航空機のボーイングなど、前週に買われた景気敏感株は下げが目立った。

ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落した。前週末比13.269ポイント(0.1%)安の1万1675.737で終えた。米国で高額車種を値下げした電気自動車のテスラが下落した。エヌビディアなど半導体株も総じて下げた。

 


【シカゴ日本株先物概況】

6日のシカゴ日経平均先物は下落した。3月物は前週末比5円安の2万8200円で引けた。
NYダウ平均はパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言を翌日に控え、様子見ムードが広がる中、4営業日続伸した。
米国で主要な株価指数が高安まちまちの展開となり、日経平均先物も方向感に欠けた。

シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
28200 ( -60 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
28205 ( -55 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7929.79(-17.32)

6日のFTSE100種総合株価指数は4営業日ぶりに反落した。前週末に比べ17.32ポイント(0.22%)安の7929.79で取引を終えた。中国で5日開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、2023年の経済成長率の目標が22年から引き下げられた。景気刺激策への過度な期待が後退し、中国需要に業績が左右されやすい資源株に売りが出た。
構成銘柄の5割弱が下落。個別では、保険大手ビーズリーが5.1%安と最も大きく売られたほか、資源大手グレンコアが3.9%安、オンライン食品販売オカド・グループが3.7%安で続いた。一方、賭け屋大手フラッター・エンターテインメントは4.6%高、商業用不動産大手ランド・セキュリティーズは3.4%高、通信大手エアテル・アフリカは3.0%高だった。

■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15653.58(+75.19)

6日のドイツ株価指数(DAX)は3日続伸した。前週末に比べ75.19ポイント(0.48%)高の1万5653.58と、2022年1月以来の高値で終えた。ドイツ長期金利の低下を好感し、ハイテク株に買いが入った。
個別では、不動産大手ボノビアが3.8%高、商用車大手ダイムラー・トラックが2.6%高、SAPが2.4%高と買われた半面、素材化学大手コベストロは3.3%安、化学大手BASFは1.9%安、自動車大手フォルクスワーゲンは1.8%安だった。

■フランス・パリ株価指数
CAC40 7373.21(+25.09)

フランスCAC40種指数は0.34%高だった。
中国政府が2023年の経済成長率目標を「5%前後」に設定したことが市場の落胆を誘い、欧州株が売られた。

 

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