ダウ3日続伸138ドル高、初の3万8000ドル台

 

 
NYダウ工業株30種平均は3日続伸し、前週末比138ドル01セント(0.36%)高の3万8001ドル81セントで終えた。連日で最高値を更新し、終値として初めて3万8000ドル台を付けた。主要企業の四半期決算の発表が本格化するなか、大手ハイテクを中心に好業績への期待から買いが優勢だった。
 
先週末から主要株価指数の過去最高値更新が相次いでいるほか、最近の米経済指標を受け、市場では成長維持と物価安定の回復が両立する「ソフトランディング(軟着陸)実現の見方が強まっている」(日系証券)。投資家心理の改善を背景に、半導体関連など幅広い銘柄が買われた。
今週から来週にかけ、ネットフリックスやテスラ、マイクロソフト(MS)、アップルなど注目度の高い決算発表が続く。相場への影響が大きい「MSなどマグニフィセント・セブン(壮大な7社)は大半が強い内容」(同)となり、株式市場にプラスになるとの観測が出ている。
 
S&P500種株価指数は前週末におよそ2年ぶりに最高値を更新した。米株式相場の騰勢が再び強まっており、株高に乗り遅れないようにするための買いが入りやすいとの指摘もある。

22日発表の23年12月の米景気先行指標総合指数は前月比0.1%低下と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.3%低下)ほど落ち込まなかった。米経済が軟着陸(ソフトランディング)に向かうとの見方も株式相場を支えた。

ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス、映画・娯楽のウォルト・ディズニー、化学のダウが上げた。スマートフォンのアップルも買われた。半面、ホームセンターのホーム・デポとスポーツ用品のナイキが下げた。

ナスダック総合株価指数も3日続伸した。前週末比49.318ポイント(0.32%)高の1万5360.286と、22年1月以来、2年ぶりの高値で終えた。半導体のエヌビディアが連日で最高値を更新。半導体メモリーのマイクロン・テクノロジーも買われた。一方、電気自動車のテスラは下げた。

S&P500種も3日続伸した。前週末比10.62ポイント(0.21%)高の4850.43と、連日で最高値を更新した。

 
 
 
【債券】
ニューヨーク債券市場で長期債相場は続伸した。長期金利の指標となる表面利率4.500%の10年物国債利回りは4.10%で終えた。債券相場は先週末にかけて大きく下げた後で、持ち高調整の買いが入りやすかった。もっとも、米景気が底堅さを保つとの見方は根強い。相対的に安全な資産とされる債券には売りも出て、上値は限られた。
 
 
【為替】
ニューヨーク外国為替市場で円相場は1ドル=148円近辺で推移した。米長期金利の低下を受けて、日米の金利差に着目したドル売り・円買いの動きが目立った。
 
 

【シカゴ日本株先物概況】

22日のシカゴ日経平均先物は上昇した。3月物は前週末比350円高の3万6650円で終えた。同日はNYダウ工業株30種平均が初の3万8000ドル台に乗せて過去最高値を連日で更新し、投資家のリスク選好姿勢が強まった。33年11カ月ぶりの高値圏にある日経平均株価の先高観は根強く、シカゴ市場での先物でも買いが優勢となった。
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
36650 ( +40 )


シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
36690 ( +80 )

 
( )は大阪取引所終値比
 

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7487.71(+25.78)
 
22日のFTSE100種総合株価指数は3日続伸し、前週末比25.78ポイント(0.34%)高の7487.71で終えた。米株式相場が前週末に続いて22日も上昇しており、投資家心理が強気に傾いている。銀行や保険など金融関連の銘柄が買われた。
 
FTSEの構成銘柄では、賭け屋大手エンテインが4.71%高で上昇率トップ。住宅大手パーシモンが3.27%高、小売り大手JDスポーツ・ファッションが3.10%高で続いた。一方、資源株は振るわず、グレンコアは3.49%安、エンデバー・マイニングは3.33%安、リオ・ティントは1.69%安となった。
 
 
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 16683.36(+128.23)
 
22日のドイツ株価指数(DAX)は反発し、前週末比128.23ポイント(0.77%)高の1万6683.36で終えた。米株式市場が22日も上昇しているのを受け、投資家心理が上向いている。ドイツ長期金利の低下も好感された。半導体大手のインフィニオン・テクノロジーやソフトウエアのSAPが上昇。ファッション通販のザランドなど消費関連の銘柄にも買いが入った。

個別では、通販大手ザランドが3.88%高、ハノーバー再保険が1.65%高、セメント大手ハイデルベルクセメントが1.59%高と買われた半面、コメルツ銀行は3.39%安、電力大手RWEは2.05%安、高級車メーカーのポルシェは1.60%安で取引を終えた。

 

 

 

■フランス・パリ株価指数
CAC40 7413.25(+41.61)

フランスCAC40種指数は0.56%高だった。米国株の上昇を好感し、欧州市場でもハイテク株を中心に買いが入った。

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