30日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、前日比27ドル06セント高の2万1892ドル43セントで取引を終えた。
朝方は北朝鮮情勢への警戒感から小動き。8月のADP全米雇用リポートや4~6月期の米実質国内総生産(GDP)改定値が予想を上振れたほか、ハイテク株が選好され上昇した。トランプ大統領による税制改革を巡る演説では、具体的な政策についての発表はなく、引けにかけて伸び悩む展開となった。
金利低下が一服し、金融のゴールドマン・サックスが1%強上昇。建機のキャタピラーの上げも目立ち、2銘柄でダウ平均を25ドル強押し上げた。9月12日に発表するとみられる新型スマートフォンへの期待から、アップルは上場来高値を更新した。
4~6月期の米実質国内総生産(GDP)改定値は速報値から上方修正され、市場予想も上回った。8月のADP全米雇用リポートは非農業部門の雇用者数が市場予想以上に増えた。
一方、米政治の先行き不透明感は根強く、相場上昇は力強さに欠けた。トランプ米大統領は午後に米ミズーリ州で税制改革に取り組む意向を表明した。ただ、市場では「新年度の予算編成などで時間が限られるなか、議会に歩み寄って素早く議論をまとめる姿勢がみられないことは懸念材料だ」との声があった。
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、前日比66.423ポイント高い6368.309で終えた。アップルなど主力株のほか、業界再編や新薬を材料にバイオ製薬が軒並み上昇。半導体株も上げ、指数を押し上げた。
S&P500種株価指数は4日続伸し、5月下旬以来およそ3カ月ぶりの連続上昇記録となった。
セクター別では、半導体・半導体製造装置や医薬品・バイオテクノロジーが上昇する一方で電気通信サービスや公益事業が下落した。
個別では、動画配信のネットフリックスはアナリストが強気の見方を示したと伝わり大幅高。製薬のイーライ・リリーとバイオ製薬のインサイト・コーポレーションが高い。関節リウマチ向け治療薬の新薬承認申請を来年1月までに米食品医薬品局(FDA)に再提出すると共同で発表した。ギリアド・サイエンシズやバイオジェンなど他のバイオ製薬も軒並み上げた。
米銀大手のバンク・オブ・アメリカも上昇。著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが前日に筆頭株主になり、経営の安定が期待された。
一方、菓子大手モンデリーズ・インターナショナルは安い。バフェット氏が米経済番組で、出資する食品大手クラフト・ハインツによる買収の可能性を否定したことが嫌気された。
税務サービスのH&Rブロック(HRB)や、書店のバーンズ・アンド・ノーブル(BKS)は一株損失が予想よりも悪化し、下落した。
NYダウ工業株30種(ドル)
21,892.43+27.06
S&P500種
2,457.59+11.29
ナスダック
6,368.309+66.423
米10年債利回り(%)2.133+0.005
NY原油(ドル/バレル) 45.92-0.04
円・ドル110.26 – 110.27+0.25
NY金 1314.1-4.8
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴの日経平均先物は続伸した。9月物は前日比95円高の1万9565円で引け、同日の大取終値を45円上回った。好調な米景気指標を背景に円安と米株高が進み、日本株の買い材料となった。
30日発表の4~6月期の米実質国内総生産(GDP)と8月のADP全米雇用リポートが市場予想を上回る伸びを示した。9月物の高値は1万9585円、安値は1万9435円。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
19565 ( +45 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
19565 ( +45 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7365.26(+27.83)
FTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反発した。前日終値に比べ27.83ポイント高の7365.26で引けた。構成銘柄の約7割が上昇した。
北朝鮮情勢を巡る地政学リスクの警戒感がひとまず和らぎ、前日下落した銘柄を中心に買いが入った。
前日大幅下落したメディアのITVが買われた。上昇率は一時4%を上回る場面があった。同様に梱包材メーカーのスマーフィット・カッパ・グループやスーパーマーケットのセインズベリー、WMモリソン・スーパーマーケッツも買い戻され、高く引けた。
リスク回避で売られた銀行のHSBCホールディングス、銀行のバークレイズ、スタンダードチャータード銀行も上昇した。
半面、航空のイージージェットが大幅下落した。最高経営責任者(CEO)が破産手続きを申請した独航空のエアベルリンの資産を買い取らない見方を示した。同業のインターナショナル・エアラインズ・グループも下落した。
金相場高を受けて上昇した関連株のフレスニージョとランドゴールド・リソーシズには利益確定の売りが出た。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12002.47(+56.59)
ドイツ株式指数(DAX)は4営業日ぶりに反発した。終値は前日比56.59ポイント高の12002.47だった。構成銘柄の約8割が上昇した。
北朝鮮情勢を巡る地政学リスクの警戒感が後退し、欧州株全体が上昇した。
ハイデルベルクセメントとアディダスが高く引けた。銀行株も買い戻された。一方で医療機器のフレゼニウスが下落。放送大手のプロジーベンザット1メディアは前日に引き続き売りが先行した。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5056.34(+24.42)
