ダウ6日続伸し19ドル高 主要指数は連日高値も上値の重い展開

4日のNYダウ工業株30種平均は6日続伸した。終値は前日比19ドル97セント高の2万2661ドル64セントだった。
ナスダック総合株価指数、S&P500種株価指数も続伸し、主要3指数が3日続けて最高値を更新した。
景気指標の改善を背景に米景気に対する楽観的な見方が強まった。ハリケーンの影響があったにも関わらず、9月のADP雇用統計が予想に一致したほか、ISM非製造業景況指数も堅調な内容となり、買いが先行した。
米景気への期待が相場を支える一方で、連日の上昇を受けて高値警戒感が広がっており、利益確定の動きから上値の重い展開となった。
もっとも、連日の高値更新で相場の過熱感が意識されやすかったといい、上値も重かった。
 
米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した9月の非製造業景況感指数が59.8と市場予想に反して前月比で改善し、2005年以来の水準に上昇した。2日発表の製造業指数も04年以来、13年ぶりの高水準で米景気の先行きに対する楽観につながった。
 
相場の上値は重く、取引終了にかけては伸び悩んだ。連日で高値更新が続いており、目先の利益を確定する目的の売りが出た。6日発表の9月の米雇用統計を見極めたいとして、持ち高調整目的の売りも出やすかった。
 
 
ナスダック指数は7日続伸し、同2.913ポイント高の6534.627で終えた。7日続伸するのは7月中旬以来、2カ月半ぶり。アマゾン・ドット・コムや動画配信のネットフリックスなどが上げ、指数を押し上げた。
 
セクター別では、公益事業や不動産が上昇する一方で商業・専門サービスや銀行が下落した。
 
個別では、製薬のマイラン(MYL)は、多発性硬化症治療薬剤のジェネリック医薬品が米食品医薬品局(FDA)の認可を受け、大幅上昇した。
四半期決算が黒字となった種子・農業製品のモンサントが上昇。1株利益が市場予想を上回った飲料・食品のペプシコも上げた。動画配信サービスのネットフリックス(NFLX)はUBSの目標株価引き上げを受け、買われた。
一方で、アップルが安い。欧州連合(EU)の欧州委員会が、アイルランド政府がアップルに不当に与えた税制優遇の追徴課税の回収を怠っているとしてEU司法裁判所に訴える方針を決めた。税支払いが増えることを警戒した売りが出た。
事務用品小売のオフィスデポ(ODP)は通期の利益見通しを下方修正したほか、ITサービス会社を10億ドルで買収する計画が嫌気され、大幅下落となった。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
22,661.64+19.97
S&P500種
2,537.74+3.16
ナスダック
6,534.627+2.913
米10年債利回り(%)
2.3229 -0.009
米2年債利回り(%)
1.4751 +0
 
NY原油(ドル/バレル)   49.88-0.10
円・ドル112.77 – 112.78+0.26


【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は小動き。12月物は前日比10円安の2万0665円で引け、大阪取引所の終値を35円上回った。円相場が小幅に上げたのが重荷になった一方、米株高が相場を支えた。
好調な景気指標を受けダウ工業株30種平均など主要な株価指数は3日連続で過去最高値を更新した。12月物高値は2万0685円、安値は2万0585円で値幅は100円にとどまった。
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
20665 ( +35 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
20700 ( +70 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7467.58(-0.53)
FTSE100種総合株価指数は6営業日ぶりに小反落した。前日終値に比べ0.53ポイント安の7467.58で引けた。
石油株の下げが指数を押し下げる一方で、鉱業株の上げが下値を支えた。構成銘柄の半数以上は上昇した。石油のBPとロイヤル・ダッチ・シェルが売られた。アヴィヴァなど保険株と、イージージェットなど航空株も下落した。
スーパーマーケットのテスコは3%超下がった。この日、上期増益と3年ぶりの復配を発表したが、株価には織り込み済みとの見方から売りが優勢になった
 
半面、アングロ・アメリカンや資源商社のグレンコアなど鉱業関連株は上昇した。好業績の発表などで前日に大幅上昇した建設資材のファーガソンは、この日も買われた。

 

■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12970.52(+67.87)
ドイツ株式指数(DAX)は7日続伸した。終値は前日比67.87ポイント高の12970.52と、休場前の2日に引き続き過去最高値を更新した。
 自動車のBMWとフォルクスワーゲン、医療機器のフレゼニウスは上昇した。一方で、電力のエーオンとRWE、鉄鋼のティッセン・クルップは売られた。

■フランス・パリ株価指数
CAC40 5363.23(-4.18)
 

欧州の主要株式市場では、スペインの株価指数IBEX35の終値が前日に比べて2.85%下落し9964.9と、1万ポイントを割り込み、3月中旬以来の安値で引けた。
スペイン北東部カタルーニャ州の独立問題を巡る混乱が続くなか、銀行株中心に売りが広がった。
 
イタリアのFTSE・MIBも1%以上、下がった。
 

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