26日のNYダウ工業株30種平均は4日続落した。終値は前日比11ドル77セント安の2万2284ドル32セントだった。
ダウ平均が4日続落するのは6月23日以来ほぼ3カ月ぶり。
昨日に下落が目立ったハイテク株を中心に買い戻しが広がり、買いが先行した。
アトランタ連銀総裁が12月の追加利上げを支持する姿勢を示したことや、共和党幹部が医療保険制度改革法(オバマケア)の撤廃法案の採決を断念したことが上値を抑えた。
明日に発表が予定される新たなオバマケアの税制改革案の内容を見極めたいとの思惑から、引けにかけて上げ幅を縮小し、ダウは下落に転じた。
アナリストが目標株価を引き上げたアップルが5営業日ぶりに反発したのを受けて上げて推移する場面が目立ったが、取引終了にかけて下落に転じた。また、マクドナルドが売られ1銘柄でダウ平均を20ドル超押し下げた。
イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が講演で将来に過度なインフレを招くリスクがあるとして「緩やかすぎる政策調整にも慎重になるべきだ」と指摘した。20日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)を受け12月の利上げはほぼ織り込まれており、株式相場の反応は限られた。
ナスダック総合株価指数は反発し、前日比9.571ポイント高の6380.164で終えた。前日に売り込まれたフェイスブックやアルファベット(グーグル)、ネットフリックスなど主力株の一角が買われ、指数を押し上げた。
セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や耐久消費財・アパレルが上昇する一方で商業・専門サービスや電気通信サービスが下落した。
個別では、レストランチェーンのダーデン・レストランツ(DRI)は決算内容が嫌気され、下落した。通期の業績見通しが市場予想の範囲内にとどまった英調査会社IHSマークイットが急落した。
一方、鉄鋼大手のUSスチール(X)は神戸製鋼との合弁事業に共同で4億ドルの出資を行うと発表し、上昇した。四半期決算が市場予想を上回ったクルーズ大手のカーニバルが上昇。決算が予想以上だった金融データ会社のファクトセット・リサーチ・システムズも買われた四半期決算が市場予想を上回る増収増益だった無償基本ソフト(OS)関連サービスのレッドハットは急伸した。
NYダウ工業株30種(ドル)
22,284.32-11.77
S&P500種
2,496.84 +0.18
ナスダック6,380.164+9.571
米10年債利回り(%)
2.2357 +0.016
米2年債利回り(%)
1.4398 +0.013
NY原油(ドル/バレル)52.09-0.13
円・ドル112.23 – 112.24 +0.48
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は反発した。12月物は前日比60円高の2万0240円で引け、同日の大取終値を90円上回った。米利上げ継続見通しから円が反落し、日本株は買われた。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は、この日の講演で「物価上昇率が目標とする2%に戻るまで政策を据え置くのは賢明ではない」と述べ、利上げ継続姿勢を示した。この日の12月物高値は2万0260円、安値は2万0150円。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
20240 ( +90 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
20270 ( +120 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7285.74(-15.55)
FTSE100種総合株価指数は続落した。前日終値に比べ15.55ポイント安の7285.74で引けた。医薬品株と金融株の下げが指数を押し下げ、構成銘柄の約7割が下落した。
医薬品株が売られ、なかでもシャイアーの下げが大きくなった。金融株も下落した。銀行のロイズ・バンキング・グループと、保険のプルーデンシャルの下げが目立った。
半面、たばこのブリティッシュ・アメリカン・タバコとインペリアル・ブランズは上がった。石油のロイヤル・ダッチ・シェルも買われた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12605.20(+10.39)
ドイツ株式指数(DAX)は続伸した。終値は前日比10.39ポイント高の12605.20だった。
工業用ガスのリンデと自動車のフォルクスワーゲン、不動産のボノビアは上昇した。
一方で、アディダスは、同社の経営幹部が複数の米大学バスケットボールチームに関連した贈収賄などに関わったと伝わり、売られた。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5268.76(+1.63)
