ダウ続落231ドル安、ボーイングが大幅下落

 
NYダウ工業株30種平均は続落し、前週末比231ドル86セント(0.61%)安の3万7361ドル12セントで終えた。
 
ボーイングは今月、離陸後に機体の窓などが吹き飛ぶ事故が発生して以降、同型機の運航停止が続いている。業績に響く可能性が嫌気され7.9%安と急落し、ダウ全体を押し下げた。

 
米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事がこの日、金利の引き下げを急ぐ必要はないと述べ、早期の利下げ期待が後退したことも相場の重荷になった。中東の紅海周辺で武装勢力による商船攻撃が相次ぎ、供給網混乱への懸念が高まったことで、衣料品関連などが売られた。
 
ダウ平均の下げ幅は390ドルを超える場面があった。
 
個別では、スポーツ用品のナイキ、石油のシェブロン、機械のハネウェル・インターナショナルが下げた。半面、映画・娯楽のウォルト・ディズニーと通信のベライゾン・コミュニケーションズに買いが入った。
 
ナスダック総合株価指数は7営業日ぶりに反落した。前週末比28.413ポイント(0.18%)安の1万4944.347で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムと交流サイトのメタプラットフォームズが下げた。一方、バークレイズが目標株価を引き上げた半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)は8%上昇した。
 
 
 
【債券】
 
ニューヨーク債券市場で長期債相場は反落した。長期金利の指標となる表面利率4.500%の10年物国債利回りは前週末比0.12%高い(価格は安い)4.06%で終えた。FRBのウォラー理事が16日の講演で「政策の軌道修正は慎重に判断し、急ぐ必要はない」と市場の早期利下げ観測をけん制。債券には売りが広がった。長期金利は前週末比0.14%高い4.08%まで上昇する場面があった。
 
 
【為替】
 
ニューヨーク外国為替市場でドル高・円安が進み、円相場は一時1ドル=147円台前半と2023年12月上旬以来、約1カ月ぶりの安値水準を付けた。FRB高官が24年中の大幅利下げ観測をけん制する発言をし、米長期金利が上昇(債券価格は下落)したことが背景にある。
 
 
 
 

 


【シカゴ日本株先物概況】

16日のシカゴ日経平均先物は上昇した。3月物は前週末比310円高の3万5855円で終えた。日本株の先高観を背景に買いが優勢となった。

シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
35855 ( +205 )



シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
35905 ( +255 )



( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】
 

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7558.34(-36.57)
 
16日のFTSE100種総合株価指数は続落し、前日に比べ36.57ポイント(0.48%)安の7558.34で終えた。終値として2023年12月中旬以来、1カ月ぶりの低水準となる。原油先物の下落を背景にエネルギー株が下げた。傘下のダイヤモンド生産のデ・ビアスが需要改善に向けてダイヤモンドの価格を引き下げると伝わった英アングロ・アメリカンなど、資源株にも売りが出た。
 
FTSEの構成銘柄では、小売り大手JDスポーツ・ファッションが5.25%安と下落率トップ。産金大手フレスニロが4.63%安、不動産サイト大手ライトムーブが3.90%安と続いた。一方、信用リスク管理サービス会社エクスペリアンは2.37%高、製薬会社ヒクマ・ファーマシューテイカルズが1.9%高だった。
 
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 16571.68(-50.54)
 
16日のドイツ株価指数(DAX)は続落し、前日比50.54ポイント(0.30%)安の1万6571.68で終えた。このところ欧州中央銀行(ECB)高官から早期の利下げに慎重な発言が相次いでおり、投資家心理の重荷となっている。一部金融機関が利益予想を引き下げたと伝わった独コメルツ銀行の下げが目立った。不動産関連や、スポーツ用品アディダスなど消費関連の銘柄にも売りが出た。
 
個別では、コメルツ銀行が4.90%安、エネルギー大手シーメンス・エナジーが3.22%安、通販大手ザランドが3.10%安。他方、分子診断大手キアゲンは2.48%高、医薬大手メルクは1.59%高だった。
 
 
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 7398.00(-13.68)
 
フランスCAC40種指数は0.18%安だった。欧州中央銀行(ECB)高官らの利下げ観測へのけん制発言を背景に、株価は軟調に推移した。

 

 

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