13日のNYダウ工業株30種平均は3日続落した。前日比138ドル61セント安の2万0453ドル25セントと、2月13日以来2カ月ぶりの安値で終えた。
3月生産者物価指数(PPI)が予想を下振れ、売りが先行。前日にトランプ大統領は、低金利政策が望ましいとの考えを示し、利上げ観測の後退から米国債利回りが低下したことも上値を抑えた。
午後に入ると米株式相場は下げ幅を拡大した。原油相場が下落したほか、シリア・北朝鮮問題で地政学的リスクが高まるなか、米軍がアフガニスタンで過去最大級の大型爆弾を使用したことが嫌気され、引けにかけて下げ幅を拡大した。
市場予想を上回る四半期決算を発表し買いが先行していたJPモルガン・チェースなど銀行株も下げに転じた。また、14日が聖金曜日の祝日で株式市場は3連休となるため、買い持ち高を手じまう売りも出た。
ナスダック総合株価指数も3日続落し、前日比31.010ポイント安の5805.150で終えた。アマゾン・ドット・コムやフェイスブック、アップルなど時価総額の大きい主力株が軒並み売られ、指数を押し下げた。
セクター別では全面安となり、特にエネルギーや銀行の下落が目立った。
四半期決算が市場予想を上回る増収増益となった大手行のJPモルガンチェース(JPM)は買い先行後に下げた。天然ガス鉱区の権益売却を発表したコノコフィリップスや四半期決算が減収で市場予想も下回った米銀のウェルズ・ファーゴ(WFC)も下落した。
一方、イーロン・マスク最高経営責任者が9月にも大型トラックを発表すると明らかにした電気自動車(EV)のテスラが上昇。
NYダウ工業株30種(ドル)
20,453.25-138.61
S&P500種
2,328.95-15.98
ナスダック
5,805.150-31.010
シカゴ日経平均先物は4日続落した。6月物は前日比115円安の1万8355円で終え、6月物の終値としては昨年12月2日以来およそ4カ月半ぶりの安値を付けた。大阪取引所の終値を45円下回った。
外国為替市場で円高・ドル安が進んできたことが相場の重荷となった。中東・北朝鮮を巡る地政学リスクへの警戒も売りを誘った。午後に米軍がアフガニスタンを空爆したと伝わり、投資家心理を一段と冷やした。だが、14日からの3連休を前に持ち高調整の動きもみられた。この日の6月物の安値は1万8295円、高値は1万8460円。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
18355 ( -45 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
18405 ( +5 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7327.59(-21.40)
FTSE100種総合株価指数は続落。前日終値に比べ21.40ポイント安の7327.59で引けた。銀行株と石油株の下げが影響し指数は下落したものの、構成銘柄の6割近くが上昇した。4日間の連休を控え、薄商いだった。
スタンダードチャータード銀行やHSBCホールディングスなど銀行株が下落した。原油安を受けて、石油のBPとロイヤル・ダッチ・シェルも売られた。
インツ・プロパティーズなど不動産投資信託(REIT)も下がった
半面、午前に下落した住宅建設株は午後に上昇に転じた。航空株も上がった。医療のメディクリニック・インターナショナルは、通期増収が好感され上昇した。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12109.00(-45.70)
ドイツ株式指数(DAX)は反落。終値は前日比45.70ポイント安の12109.0だった。
航空のルフトハンザは、最近の上げの反動で売られた。ドイツ取引所と電力のエーオンも下落した。一方で、透析器大手のフレゼニウス・メディカル・ケアと日用品のバイヤースドルフ、不動産のボノビアは上昇した。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5071.10(-30.01)
