ダウ続伸417ドル高、FRBの利上げ減速期待

24日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、前週末比417ドル06セント(1.3%)高の3万1499ドル62セントで終えた。

 
S&Pグローバルが午前中に発表した10月の製造業とサービス業を合わせた米総合購買担当者景況指数(PMI)の速報値は47.3と、市場予想を下回った。業況の拡大と縮小を判断する節目の50を4カ月連続で割り込み、「米国の経済活動が前月よりもさらに鈍化している」ことを明らかにした。
 
米連邦準備理事会(FRB)が年内に利上げペースを緩めるとの見方が引き続き買いを誘った。英国でスナク元財務相が次期首相に就任する見通しとなり、英国の財政運営が安定するとの見方から欧州株式相場が軒並み上昇したのも投資家心理の改善につながった。
 
FRBが11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、その次の12月会合での利上げ幅縮小を協議すると先週末に伝わった。インフレ抑制のため大幅利上げを続けるとの警戒感が後退し、24日も買いが続いた。米長期金利の上昇に一服感が出たことも支えに、ダウ平均の上げ幅は一時520ドルに達した。
 
先週末は景気敏感株への買いが相場を押し上げたが、24日はディフェンシブ株の上昇も目立った。バイオ製薬のアムジェンや飲料のコカ・コーラの上昇率が大きかった。
 
今週はスマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトなど大手ハイテク銘柄の2022年7~9月期決算発表を控える。これまでの決算発表を受けて企業業績を巡る過度な不安は和らいでいる。決算発表後の株高への期待も相場を支えた。
 
ナスダック総合株価指数は続伸した。前週末比92.896ポイント(0.9%)高の1万0952.612で終えた。検索サイトのアルファベットや半導体のエヌビディアが上昇した。
 

【シカゴ日本株先物概況】

24日のシカゴ日経平均先物は続伸した。12月物は前週末比35円高の2万7145円で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース減速への期待を背景に続伸した。
同日の米株式相場が上昇し、日経平均先物に買いが波及した。

シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
27145 ( +185 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
27145 ( +185 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7013.99(+44.26)

24日のFTSE100種総合株価指数は3日続伸した。前週末に比べ44.26ポイント(0.64%)高の7013.99と、5日以来約3週間ぶりの高値で引けた。英国のスナク元財務相が24日、次期首相に就任する見通しとなり、英財政運営の安定を期待した買いが入った。
FTSEでは、好業績を発表した教育・メディア大手ピアソンが8.7%高と上昇率トップ。金融大手ロイズ・バンキング・グループ(2.8%高)や同バークレイズ(2.7%高)も買われた。

■ドイツ・フランクフルト株価指数
 DAX 12931.45(+200.55)

24日のドイツ株価指数(DAX)は大幅に反発した。前週末に比べ200.55ポイント(1.58%)高の1万2931.45と、9月15日以来約1カ月ぶりの高水準で終えた。ドイツ長期金利が低下したことを受け、幅広い銘柄に買いが入った。英国のスナク元財務相が24日、次期首相に就任する見通しとなり、英財政運営が安定に向かうとの期待もドイツ株の投資家心理を押し上げた。
個別では、電力大手RWE(4.0%高)やエネルギー大手エーオン(3.3%高)が堅調だった。

■フランス・パリ株価指数
CAC40 6131.36(+95.97)

フランスCAC40種指数は1.59%高だった。
債券利回りの低下を受け、欧州市場は好調なスタートとなった。

 

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