24日のNYダウ工業株30種平均は4日続伸し、前日比390ドル08セント高の4万3297ドル03セントで終えた。
この日は午後1時までの短縮取引。すでに休暇入りした投資家も多く、薄商いとなったが、主要ハイテク株や金融株などが堅調だった。トランプ次期米大統領が目玉政策に掲げる減税や規制緩和への期待感もある中、日系証券筋は「個別企業で売られる材料はあるが、全体的な市場のムードは楽観的だ」と指摘した。
新たな取引材料が限られるなか、ハイテクや景気敏感株の一角に買いが入った。ダウ平均は取引終了にかけて上げ幅を広げた。
ダウ平均は前週までの3週間で2000ドルあまり下落していた。短期的な相場の過熱感が薄れたとの見方もあり、主力株の一部に買いが入りやすかった。アマゾン・ドット・コムやアップル、マイクロソフトといった大手ハイテク株が軒並み上昇したことも、市場心理を上向けた。
ダウ平均はこの日の高値圏で取引を終えた。24日はクリスマスの前日とあって連休を取る市場参加者も多いとみられ「薄商いで値動きが大きくなりやすかった」との声も聞かれた。
ダウ平均は朝方は小幅に下げる場面もあった。24日の米債券市場で長期金利は一時4.62%と、7カ月ぶりの高水準を付けた。米連邦準備理事会(FRB)は利下げを慎重に進める姿勢を強めているうえ、トランプ次期米政権下での財政悪化の観測も金利の上昇圧力につながっている。金利の先高観は株式の相対的な割高感を意識させやすく、相場の重荷となる面があった。
個別銘柄では前日は売られたウォルマートの上昇が目立った。ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェース、アメリカン・エキスプレスも高かった。半面、ベライゾン・コミュニケーションズやユナイテッドヘルス・グループは下落した。
ナスダック総合株価指数は3日続伸した。前日比266.241ポイント(1.34%)高の2万0031.126(速報値)で終えた。1週間ぶりに2万台を回復した。テスラが7%高となり、ネットフリックスや半導体のブロードコムも買われた。メタプラットフォームズやアルファベットも高い。
【シカゴ日本株先物概況】
24日のシカゴ日経平均先物は下落した。2025年3月物は前日比45円安の3万9260円で終えた。
NYダウ平均は、クリスマスの祝日を控えて閑散ムードとなる中、4営業日続伸した。
この日は米株式相場が上昇したものの、日経平均株価が下落したためシカゴ市場の日経平均先物にも売りがやや優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
39260 ( +140 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
39350 ( +230 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
24日のFTSE100種総合株価指数は続伸した。前日に比べ34.27ポイント(0.42%)高の8136.99で終えた。前週末に約1カ月ぶりの安値を付けていたため、持ち高調整の目的の買い戻しが続いた。25〜26日の連休を控えて取引参加者は少なく、商いは低調だった。24日は12時半までの短縮取引だった。
ロイター通信が24日、中国当局が2025年に3兆元相当の特別国債を発行することで合意したと報じた。過去最高の発行額になるといい、中国景気が下支えされるとの見方から原油先物相場が上昇した。
ロイター通信が24日、中国当局が2025年に3兆元相当の特別国債を発行することで合意したと報じた。過去最高の発行額になるといい、中国景気が下支えされるとの見方から原油先物相場が上昇した。
FTSEの構成銘柄では、通信大手エアテル・アフリカが3.87%高、投資持ち株会社パーシングスクエア・ホールディングスが2.23%高、鉱業大手アングロ・アメリカンが2.08%高と相場をけん引。一方、住宅大手パーシモンは2.39%安、賭け屋大手エンテインは1.25%安、産金大手エンデバー・マイニングは0.62%安となった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
独は休場
■フランス・パリ株価指数
フランスCAC40種指数は0.14%高。クリスマス休暇を控えて閑散商いとなる中、中国の追加景気刺激策への期待などからエネルギー株や鉱業株が買われ、相場を押し上げた。
CACでは、ライフサイエンス企業のユーロフィン・サイエンティフィックが1.85%高、自動車大手ルノーが1.77%高、不動産投資信託のウニベイル・ロダムコ・ウエストフィールドも1.77%高と買われた。半面、金融大手クレディ・アグリコルは0.88%安、高級ファッションブランド「グッチ」を展開する仏ケリングは0.59%安、金融大手ソシエテ・ジェネラルは0.45%安で引けた。
