ダウ続伸264ドル高、長期金利の上昇一服で

7日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、前日比264ドル36セント(0.8%)高の3万3180ドル14セントで終えた。
 
米小売り大手ターゲットが7日朝、高インフレや経済活動正常化に伴う消費行動の変化を背景にした電化製品などの消費減速を踏まえ、過剰在庫の圧縮に取り組むため、5~7月期(第2四半期)の営業利益率が低下すると発表した。市場では、消費関連銘柄を中心に企業業績の悪化懸念が広がり、ダウ平均は反落して取引開始。一時270ドル超下落した。
ただその後、米長期金利の上昇が一服すると、割高感の薄れたハイテク株が買われ、ダウ平均は上昇に転じた。
 
米長期金利は7日未明に一時3.06%と5月半ば以来の高水準を付けたが、日中はおおむね2.9%台で推移した。長期金利の上昇一服で、金利上昇時に売られていたハイテク株が買い直された。顧客情報管理のセールスフォースが2%上昇し、スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトも上げた。
 
中国の経済活動の正常化への期待から、建機のキャタピラーやスポーツ用品のナイキ、航空機のボーイングなど中国売上高比率が高い銘柄も買われた。アナリストが目標株価を引き上げた石油のシェブロンも高い。
 
ナスダック総合株価指数は続伸し、前日比113.862ポイント(0.9%)高の1万2175.232で終えた。交流サイトのメタプラットフォームズや動画配信のネットフリックスが上昇。エヌビディアなど半導体株も総じて高い。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
33,180.14+264.36
S&P500種
4,160.68+39.25
ナスダック
12,175.232+113.862
FTウィルシャー5000
42,293.77+423.78
NY金(ドル/トロイオンス)
1,852.10+8.40
NY原油(ドル/バレル)
119.61+0.20
円・ドル
132.66 – 132.69-0.10
 
 


【シカゴ日本株先物概況】

7日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比185円高の2万8210円で引け、7日の大取終値を200円上回った。7日の米株式市場で長期金利の低下を手掛かりにハイテク株主導で主要株価指数が上昇し、日経平均先物に買いが波及した。朝方は、小売り大手のターゲットが業績見通しを下方修正したことで下落し、小売銘柄を中心に業績の悪化を懸念する売りが波及した。
 
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
28210 ( +200 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
28210 ( +200 )
( )は大阪取引所終値比
 
 

【欧州株式市場】

 
 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7598.93(-9.29)
7日のFTSE100種総合株価指数は小反落した。前日に比べ9.29ポイント(0.12%)安の7598.93で引けた。高インフレの長期化による英国の経済成長への不透明感から幅広いセクターに売りが出た。
FTSEの個別銘柄を見ると、英金融大手バークレイズが1.4%安。英小売大手JDスポーツファッションは3.9%の大幅安となった。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 14556.62(-97.19)
7日のドイツ株価指数(DAX)は反落した。前日に比べ97.19ポイント(0.66%)安の1万4556.62で終えた。9日の欧州中央銀行(ECB)理事会の結果公表を前に、持ち高を一方向に傾けにくい雰囲気が広がっている。前日に幅広いセクターに買いが入っていたため、利益確定の売りが優勢だった。DAXでは独スポーツ用品大手アディダスが1.2%安と軟調だった。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6500.35(-48.43)
フランスCAC40種指数は0.74%安だった。
景気減速懸念が強まり、株式相場を押し下げた。
CACでは仏化粧品大手ロレアルが1.7%安とさえなかった。
 
 

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