ダウ続伸235ドル高、エヌビディア上昇が支え

12日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、前日比235ドル83セント(0.60%)高の3万9005ドル49セントで終えた。
 
この日発表された2月の米消費者物価指数(CPI)は市場予想をやや上回り、インフレ圧力の根強さを示す内容だった。ただ、今年中盤にも米利下げが始まるとの投資家の見方を変えるほどの影響はなく、人工知能(AI)関連のハイテク企業を中心に多くの銘柄に買いが入った。
 
ダウ平均の構成銘柄ではないが、エヌビディアが7%あまり上昇した。エヌビディアは前日までの2日間で利益確定売りで7%下落し、相場を押し下げていた。売りが続くことへの懸念が広がっていただけに、押し目買いが入ったことで市場には安心感が広がった。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やクアルコムも上昇した。
 
半導体株高を受け、主力のハイテク株にも買いが及んだ。ダウ平均の構成銘柄ではマイクロソフトやアマゾン・ドット・コム、アップルが上昇した。
 
ただ、ダウ平均は下げる場面もあった。12日発表の2月のCPI上昇率は前年同月比3.2%と、ダウ・ジョーンズ通信が集計した市場予想(3.1%)を上回った。1月分に続いてインフレ圧力の根強さを示す結果となり、市場では「米連邦準備理事会(FRB)が利下げ開始への自信を深める内容ではなかった」との見方があった。米長期金利が4.15%前後に上昇(前日終値は4.10%)し、株式の相対的な割高感が意識された。
 
スリーエムやIBM、ウォルマートが上昇した。半面、航空機の納入遅れへの懸念からボーイングが大きく下げた。ナイキやハネウェル・インターナショナルにも売りが出た。
 
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発した。前日比246.362ポイント(1.53%)高の1万6265.636で終えた。メタプラットフォームズやネットフリックスが上昇した。
 
S&P500種株価指数は3営業日ぶりに反発した。前日比57.33ポイント(1.12%)高の5175.27と過去最高値で終えた。
 
 

【シカゴ日本株先物概況】
 

12日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比700円高の3万8880円で終えた。
NYダウ平均は、米利下げへの期待が維持される中で半導体大手エヌビディアなどが値上がりし、続伸した。
同日は米S&P500種株価指数が過去最高値をつけるなど米国株が上昇した。投資家心理が強気に傾き、日経平均先物にも買いが優勢となった。

【欧州株式市場】
 

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7747.81(+78.58)
 
12日のFTSE100種総合株価指数は続伸し、前日比78.58ポイント(1.02%)高の7747.81で終えた。終値として2023年5月以来、約10カ月ぶりの高水準となる。英労働市場の軟化を示唆する指標を受けて英イングランド銀行(中央銀行)の利下げが近づいているとの見方から、買いが入った。

FTSEの構成銘柄では、賭け屋大手エンテインが3.76%高、保険大手ビーズリーが3.64%高、小売り大手JDスポーツ・ファッションが3.24%高と買われた。一方、2023年12月通期決算が大幅な減収減益となった住宅大手パーシモンが3.67%安、水道大手セバーントレントが2.30%安だった。

 
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 17965.11(+218.84)

12日のドイツ株価指数(DAX)は3営業日ぶりに反発した。終値は前日比218.84ポイント(1.23%)高の1万7965.11と、3営業日ぶりに最高値を更新した。2023年12月通期の増収増益決算とともに増配計画を示した高級車のポルシェがけん引する形で自動車株が買われた。

12日の米株式市場で主要3指数が徐々に上げ幅を広げると投資家心理が上向き、DAXも取引終了にかけて一段高となった。

 

 

 

個別では、高級車メーカーポルシェが11.47%高と上昇率トップ。ドイツ銀行が4.66%高、ポルシェなどを傘下に持つポルシェ・オートモービル・ホールディングが4.25%高と続いた。半面、航空機エンジン大手MTUエアロ・エンジンズが2.48%安、エネルギー大手イーオンが1.42%安だった。

 

 

■フランス・パリ株価指数
CAC40 8087.48(+67.75)

欧州株式市場ではフランスの主要な株価指数であるフランスCAC40種指数は0.44%高となり最高値を更新した。

 

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