ダウ続伸9ドル高 7日連続で最高値更新、ナスダックは続落

3日のNYダウ工業株30種平均は小幅ながら8日続伸した。終値は前日比9ドル86セント高の2万2026ドル10セントとなり、7日連続で過去最高値を更新した。ダウ平均の8日続伸は2月下旬に12日続伸して以来。
 
好決算銘柄に買いが入り相場を支えた。ダウ平均が前日に節目の2万2000ドルを突破したことで、高値警戒感から揉み合う展開となった。
 
前日夕に市場予想を上回る決算を発表した電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)が大きく上昇。業績見通しを引き上げた医療保険のエトナが買われ、同業のユナイテッドヘルス・グループなどにも買いが広がった。
ただ、ダウ平均は小幅に下げる場面もあった。前日に大幅高となったアップルは利益確定売りに押された。大手銀行株も総じて下げた。米雇用統計の発表を4日に控えて、積極的な買いを見送るムードもあった。
 
また、3日午後、「トランプ政権とロシアとの関係を巡る疑惑を捜査するモラー特別検察官が、起訴すべきかどうかを決める大陪審を選出した」と報じた。米政治の不透明感が強まり、売り材料視された。
 
ナスダック総合株価指数は続落し、同22.304ポイント安の6340.341で終えた。アップルやアマゾン・ドット・コムなど主力ハイテク株の一角が売られ、指数を押し下げた。
 
セクター別では、運輸や資本財が上昇する一方でエネルギーや食品・生活必需品小売が下落した。
 
個別では、食品メーカーのケロッグ(K)は売上高、一株利益ともに予想を上振れ、買われた1株利益が市場予想を上回った保険のAIGも高い。製薬のファイザーも買われた。開発中の関節症乾癬(かんせん)の治療薬に対し、米当局の委員会が承認に前向きな判断を示したことが好感された。
 
一方、決算と同時に収益見通しの引き下げを発表した後発薬のテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズが急落。売上高が市場予想以上となった天然ガスのチェサピーク・エナジーは買い先行後、下げに転じた。イスラエルの製薬テバ・ファーマスーティカル・インダストリーズ(TEVA)は通期見通しを引き下げ大幅下落した。
 

NYダウ工業株30種(ドル)
22,026.10+9.86
S&P500種
2,472.16-5.41
ナスダック
6,340.341-22.304


【シカゴ日本株先物概況】

 シカゴ日経平均先物は反落し、2万円を割り込んで引けた。9月物は前日比105円安の1万9955円となり、同日の大取終値を55円下回った。
低調な米景気指標を背景に円が上昇し、日本株は売られた。トランプ米大統領のロシア疑惑捜査が進み、米政治の不透明感が強まるとの見方から米株とともに売られる場面もあった。市場は4日発表の7月の米雇用統計に注目している。この日の9月物安値は1万9945円、高値は2万0060円。
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
19955 ( -55 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
19970 ( -40 )
( )は大阪取引所終値比
  

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7474.77(+63.34)
FTSE100種総合株価指数は反発した。前日終値に比べ63.34ポイント高の7474.77で引けた。構成銘柄の約8割が上昇した。好決算銘柄が上昇したほか、為替相場でのポンド安を背景に恩恵を受けやすいとされる多国籍企業を中心に買いが広がった。
衣料小売りのネクストが1割近く上昇。オンライン販売が好調で四半期売り上げが改善したことが買い手掛かりになった。
鉱業株や石油株、ファッションのバーバリー・グループなどが上げた。英中銀が政策金利を据え置いたことをきっかけに為替相場でポンドが下落した。海外で収益を得る多国籍企業に恩恵が出やすいとの思惑で買われた。保険株も上昇した。
半面、医療機器メーカーのコンバテック・グループと製紙のモンディが安かった。それぞれ上期が減益となったことが響いた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12154.72(-26.76)
ドイツ株式指数(DAX)は続落。終値は前日比26.76ポイント(0.22%)安の12154.72だった。
重電のシーメンスが安かったほか、日用品のバイヤースドルフも下落した。一方でコメルツ銀行が高く引けた。ドイツ銀行も買われた。
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5130.49(+23.24)

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