3日のNYダウ工業株30種平均は5日続伸した。終値は前日比84ドル07セント高の2万2641ドル67セントだった。米景気や企業業績の拡大期待を支えに買いが続いた。
ナスダック総合株価指数、S&P500種株価指数を含む主要3指数が連日で最高値を更新した。
昨日の堅調な9月ISM製造業景況指数を受けて、米景気に楽観的な見方が広がり、買いが先行した。税制改革案の成立や来週から始まる7-9月期決算シーズンへの期待から堅調推移となったものの、週末の雇用統計を見極めたいとの思惑や、利益確定の動きも散見され、上値は限られた。
市場心理を強気に傾かせたのが、自動車大手が発表した9月の米新車販売だ。総じて前年同月比で市場予想を上回って増えた。8月に米テキサス州を襲った大型ハリケーン「ハービー」で多くの車が洪水に流され、買い替え需要につながった。
ナスダック総合株価指数は6日続伸し、同14.996ポイント高の6531.714だった。
セクター別では、自動車・自動車部品や電気通信サービスが上昇する一方で公益事業やエネルギーが下落した。
個別では、新車販売が好調だったゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーター(F)が上昇した。電気自動車(EV)のテスラも上げた。前日夕に発表した7~9月期の量産車「モデル3」の出荷台数が物足りないとして売りが先行したが、アナリストによる前向きな評価が目立ち、上げに転じた。
住宅建設会社のレナー(LEN)は決算内容が好感され、堅調推移。アメリカン・アウトドア・ブランズ(AOBC)やスターム・ルガー(RGR)などの銃火器メーカーは、ラスベガスでの銃乱射事件を受けた銃規制強化による需要増加を予想して買いが広がっている。
一方、アパレル小売のアーバンアウトフィッターズ(URBN)はドイツ銀行による投資判断引き下げにより、下落した。
NYダウ工業株30種(ドル)
22,641.67+84.07
S&P500種
2,534.58+5.46
ナスダック
6,531.714+14.996
米10年債利回り(%)
2.3247 -0.012
米2年債利回り(%)
1.475 -0.012
NY原油(ドル/バレル)50.16-0.26
円・ドル112.85 – 112.86 -0.24
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は続伸した。12月物は前日比205円高の2万0675円で引け、同日の大取終値を75円上回った。円安進行に加え、ダウ工業株30種平均など主要株価指数が連日で過去最高値を更新し、日本株にも買いが及んだ。
この日発表の9月の米新車販売などを手がかりに米景気拡大への期待が強まった。12月物高値は2万0680円、安値は2万0440円。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
20675 ( +75 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
20705 ( +105 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7468.11(+29.27)
FTSE100種総合株価指数は5日続伸した。前日終値に比べ29.27ポイント高の7468.11で引けた。石油株の上げが指数上昇に貢献し、構成銘柄の約6割が上昇した。
石油のBPとロイヤル・ダッチ・シェルが買われた。リオ・ティントなど鉱業株も上昇した。アングロ・アメリカンは、アナリストが投資判断と株価目標をともに引き上げたことが好感され上がった。
銀行株も上昇し、なかでもスタンダードチャータード銀行の上げが目立った。前日に引き続き、イージージェットなど航空株も堅調だった。
半面、ブリティッシュ・アメリカン・タバコなどたばこ株と、アドミラル・グループやプルーデンシャルなど保険関連株は売られた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
統一記念日で休場
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5367.41(+16.97)
