2日のNYダウ工業株30種平均は7日続伸した。前日比52ドル32セント高の2万2016ドル24セントで終えた。
6日続けて過去最高値を更新し、初めて2万2000ドルの節目を突破した。
前日発表した良好な四半期決算を手掛かりにアップルが急伸し、相場の上げをけん引した。ダウ平均が7日続伸するのは2月27日まで12日続伸して以来およそ5カ月ぶりとなる。
アップルは5%近く上昇し、1銘柄でダウ平均を約49ドル押し上げた。
ただ、相場の上値は重く、ダウ平均は2万2000ドルを挟んで推移する場面が目立った。相場全体を方向付ける材料に欠いたうえ、ダウ平均が大台に乗せたことで達成感も広がり、積極的に上値を追う動きは限られた。
市場では「決算発表シーズンを迎える前に好業績を先取る形で相場が上げてきたため、発表が一巡して株高にも一服感が出やすい」との指摘があった。
ナスダック総合株価指数は小反落し、前日比0.293ポイント安い6362.645で終えた。マイクロソフトやフェイスブックなど大型株のほか、アプライドマテリアルズやラム・リサーチなど半導体関連株が軒並み売られ指数を下押しした。
セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や資本財が上昇する一方で電気通信サービスやメディアが下落した。
個別では、医療保険のヒューマナが高い。4~6月期が増収増益だったほか、業績見通しを引き上げたのを好感した買いが入った。前日夕の四半期決算を手掛かりに買いが膨らんだ遺伝子解析機器のイルミナが急伸した。iPhoneの部品を供給する半導体のブロードコム(AVGO)やシーラス・ロジック(CRUS)なども堅調推移した。
一方、大手医薬品卸売のカーディナルヘルス(CAH.N)が急落した。朝方発表した4~6月期決算は市場予想を上回ったが、業績見通しが物足りないと判断され売りに押された。シェール中堅のレンジ・リソーシズは四半期決算が市場予想を下回り、売りが殺到した。
自動車用品や中古車販売大手のオートネーション(AN)は決算内容が嫌気され、下落した。
引け後に決算を発表した電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)は、時間外で6%超上昇。損失が市場予想を下回った。
NYダウ工業株30種(ドル)
22,016.24+52.32
S&P500種
2,477.57+1.22
ナスダック
6,362.645-0.293
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は小幅続伸した。9月物は前日比55円高の2万0060円で終え、大阪取引所の終値を10円下回った。
外国為替市場で円安が進んだうえ、米ダウ工業株30種平均が連日で過去最高値を更新したのを好感した買いが入った。だが、上値も重かった。この日の9月物の高値は2万0095円、安値は2万円ちょうどだった。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
20060 ( -10 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
20075 ( +5 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7411.43(-12.23)
FTSE100種総合株価指数は反落。前日終値に比べ12.23ポイント安の7411.43で引けた。鉱業株の下げが指数を押し下げ、構成銘柄の半数以上が下落した。
鉱業株が下がった。リオ・ティントは上期利益が倍増したものの、売られた。同業のアントファガスタの下げも目立った。上期決算を発表したスタンダードチャータード銀行は約6%超下落し、指数下落に影響した。
前日に10%も上昇した航空機エンジンのロールス・ロイスは、この日3%超安くなった。品質試験サービスのインターテック・グループも前日に大幅上昇した反動で、この日は売られた。四半期減益を発表した梱包材メーカーのスマーフィット・カッパ・グループも下がった。
半面、石油のBPとロイヤル・ダッチ・シェルは午後に上昇に転じた。テスコなどスーパーマーケット株も高くなった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12181.48(-69.81)
ドイツ株式指数(DAX)は反落。終値は前日比69.81ポイント安の12181.48だった。
鉄鋼のティッセン・クルップと医療機器のフレゼニウスが下落した。ハイデルベルクセメントは、アナリストによる株価目標引き下げが響いて売られた。
一方で、航空のルフトハンザは上昇した。貨物輸送部門が今年黒字になるとの見通しを示したことなどが好感された。ドイツポストと不動産のボノビアも上がった。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5107.25(-19.78)
