ダウ平均は週間では80ドル高となり、8週連続で上昇した。19年2月にかけての9週連続以来の記録となる。
インフレ懸念が和らぐ一方、米経済の底堅さを示す指標が相次いでいる。22日発表の11月の耐久財受注額は前月比5.4%増と、市場予想(2.0%増)以上に伸びた。ミシガン大学が発表した12月の消費者態度指数(確報値)は69.7と、速報値と市場予想(ともに69.4)を上回った。「経済のソフトランディング(軟着陸)観測が高まっていることが相場を支えている」との声が聞かれた。
米国では25日はクリスマスの祝日で休場となる。22日は連休を取る市場関係者が多かった。薄商いとなるなか、値動きが不安定になりやすいとの指摘もあった。
個別では、映画・娯楽のウォルト・ディズニーや航空機のボーイングが売られた。スマートフォンのアップルや顧客情報管理のセールスフォースも安い。一方、半導体のインテルや小売りのウォルマートが高い。バイオ製薬のアムジェンや製薬のメルクなどディフェンシブ株も買われた。
ナスダック総合株価指数は続伸し、前日比29.107ポイント(0.19%)高の1万4992.973で終えた。ネット検索のアルファベットが上昇した。マイクロン・テクノロジーやクアルコムなど一部の半導体関連株が前日に続いて買われた。一方、電気自動車のテスラやネット通販のアマゾン・ドット・コムは下落した。
S&P500種株価指数は続伸し、前日比7.88ポイント(0.16%)高の4754.63で終えた。週間では0.75%上昇し、17年11月にかけての8週連続以来の長期連騰に並んだ。
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
33270 ( +210 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
33325 ( +265 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
22日のFTSE100種総合株価指数は小幅に反発し、前日比2.78ポイント(0.03%)高の7697.51で終えた。休暇に入っている市場参加者も多く、取引は低調で、同指数も方向感に乏しかった。クリスマスの連休を前に、22日は12時半までの短縮取引だった。
カナダ銀大手ロイヤル・バンク・オブ・カナダへの事業売却について、カナダ政府の承認を得たと公表した英金融大手HSBCホールディングスの株価上昇が、FTSE100種指数を支えた。エネルギー株も上げた。半面、製薬株には売りが出た。
FTSEの構成銘柄では、金融大手ロイズ・バンキング・グループ(1.81%高)や投資持ち株会社パーシングスクエア・ホールディングス(1.73%高)、通信大手エアテル・アフリカ(1.41%高)が上昇した一方、小売り大手JDスポーツ・ファッション(5.15%安)、オンライン食品販売大手オカド・グループ(4.25%安)などが下落した。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
22日のドイツ株価指数(DAX)は3営業日ぶりに反発し、前日比18.76ポイント(0.11%)高の1万6706.18で終えた。午前中は前日終値を下回って推移する場面があったものの、22日の米株式相場が上昇して始まると投資家心理が上向き、DAXも水準を切り上げた。クリスマスの連休前とあって取引は低調で、比較的狭い範囲での推移にとどまった。
自社株買い計画が欧州中央銀行(ECB)の承認を得たと20日夜に公表していたコメルツ銀行株など、銀行株に買いが入った。
■フランス・パリ株価指数
