5月の米消費者信頼感指数は102.0と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(96.0)に反し、4月改定値(97.5)から改善した。1年後の予想インフレ率も小幅に上昇した。米景気の底堅さを示し、米国のインフレ沈静化に時間がかかるとの懸念から、株に売りが出た面もある。
ただ、ダウ平均は底堅く推移する場面もあった。ダウ平均の構成銘柄ではないが、エヌビディアが大幅高となった。資金調達を公表した人工知能(AI)関連の新興企業が半導体を大量に購入するとの観測が追い風となった。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やマイクロン・テクノロジーなどの半導体株に買いが波及し、投資家心理の支えとなった。
ダウ平均の構成銘柄では、メルクやアムジェンといったディフェンシブ株が下げた。セールスフォースやマイクロソフト、IBMも売られた。半面、ホーム・デポとインテルが上げた。原油先物相場の上昇を受け、シェブロンが買われた。
ナスダック総合株価指数は続伸した。前週末比99.086ポイント(0.58%)高の1万7019.880で終え、連日で最高値を更新した。半導体株の上昇が目立ったほか、アルファベットやメタプラットフォームズが上げた。
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
【欧州株式市場】
FTSE100 8254.18(-63.41)
28日のFTSE100種総合株価指数は5日続落し、前営業日の24日に比べ63.41ポイント(0.76%)安の8254.18で終えた。終値として3日以来、約3週間ぶりの低水準となる。米国で税負担が増える可能性が意識されたフラッター・エンターテインメント(アイルランド)や英エンテインといったスポーツ賭博の関連銘柄の下げが目立った。
外国為替市場で英ポンドの対ドル相場が上昇し、製薬のアストラゼネカや蒸留酒大手の英ディアジオといった海外での売上高比率が高い銘柄の株価を下押しした。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 18677.87(-96.84)
28日のドイツ株価指数(DAX)は4営業日ぶりに反落し、前日比96.84ポイント(0.51%)安の1万8677.87で終えた。米利下げ観測の後退を背景に28日の米株式市場でダウ工業株30種平均が下げ幅を広げると、ソフトウエア大手の独SAPや、独シーメンスといった主力株に売りが強まった。
化学大手の独BASFなど素材関連、保険株にも売りが優勢だった。自動車株の一角には買いが入り、相場を下支えした。
個別では、ドイツ取引所が2.57%安、航空機エンジン大手MTUエアロ・エンジンズが1.84%安、業務用ソフトウエア大手SAPが1.77%安と軟調。半面、エネルギー大手シーメンス・エナジーは4.03%高、自動車大手フォルクスワーゲンは2.41%高、不動産大手ボノビアは1.93%高で取引を終えた。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 8057.80(-74.69)
フランスCAC40種指数は0.92%安だった。市場では米金利の高止まりへの懸念が嫌気され、幅広い銘柄に売りが出た。
