13日のNYダウ工業株30種平均は大幅反発し、前日比827ドル87セント(2.8%)高の3万0038ドル72セントで終えた。
朝方発表された注目の9月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比8.2%上昇。伸び率は3カ月連続で鈍化したが、市場予想を上回った。また、変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は前年同月比6.6%上昇し、伸び率は2カ月連続で拡大。根強いインフレ圧力が示され、米連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な利上げが続くとの見方が強まり、ダウの下げ幅は一時500ドルを超えた。
ただ、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策を占う重要な指標の発表を終え、0.75%の利上げが濃厚となる中、市場の不透明感が薄れ、売り一巡後は徐々に値を戻す展開となった。
米長期金利が3.9%台に水準を切り下げると株式は買いが優勢になった。今週後半から本格化する主要企業の決算発表を前に下値を拾う目的の買いが入ったとの指摘もあった。ダウ平均は957ドル高まで上げる場面があった。
英政府が減税政策の見直しを議論しているとの一部報道を受け、同国の財政悪化やインフレ加速への懸念が和らいだのも買いを後押しした。
JPモルガン・チェースなど、このところ下げがきつかった金融株の上昇が目立った。原油高を受けて石油のシェブロンなどエネルギーや素材関連も高い。13日に発表した22年6~8月期決算が市場予想を上回ったドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスも大幅上昇した。
ナスダック総合株価指数は7営業日ぶりに反発し、前日比232.053ポイント(2.2%)高の1万0649.152で終えた。広告付き低価格プランの11月からの導入が明らかになった動画配信のネットフリックスが大幅高。米政府による中国への半導体輸出規制強化などを受けて足元で大きく下げていた半導体関連株の上げも目立った。
【シカゴ日本株先物概況】
13日のシカゴ日経平均先物は続伸した。12月物は前日比430円高の2万6790円で引けた。
長期金利が低下に転じたほか、ドル高も一段落したため買戻しが加速し大きく上昇に転じた。
米株式相場が大幅高となり、日経平均先物に買いが波及した。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
26790 ( +570 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
26785 ( +565 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6850.27(+24.12)
13日のFTSE100種総合株価指数は7営業日ぶりに反発した。前日に比べ24.12ポイント(0.35%)高の6850.27で引けた。英政府が大規模減税策の一部の見直しを議論していると伝わり、これを好感する買いが入った。
FTSEでは、オンライン食品販売オカド・グループが10.9%高と上昇率トップ。ロイズ・バンキング・グループ(6.9%高)など前日に急落した金融関連株も買われた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12355.58(+183.32)
13日のドイツ株価指数(DAX)は7営業日ぶりに反発した。前日に比べ183.32ポイント(1.51%)高の1万2355.58で終えた。前日まで6日続落していたため、自律反発狙いの買いが幅広いセクターに入った。英政府が大規模減税策の見直しを議論していると伝わり、英金融市場の混乱への警戒感がやや薄れたのも、投資家心理を支えた。
DAXでは、ドイツ銀行(7.3%高)やエネルギー大手シーメンス・エナジー(4.6%高)が買われた。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5879.19(+60.72)
フランスCAC40種指数は1.04%高だった。
9月の米消費者物価指数が予想を上回ったことで一時急落したものの、急速に買い戻された。
