ダウ反発59ドル高、押し目買い

24日のNYダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発し、前日比59ドル64セント(0.2%)高の3万2969ドル23セントで終えた。

 
ダウ平均は前日までの3日続落で1000ドルあまり下げており、短期的な押し目買いが入った。もっとも、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策を見極めたい投資家が多く、積極的な売買は控えられ上値は重かった。
 
FRBのパウエル議長は26日に、米カンザスシティー連邦準備銀行主催の国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で講演する。「(利上げに積極的な)『タカ派』的な色合いの発言になり、9月以降の利上げを示唆することになる」との予想が多い。同日には、FRBが重視する7月の個人消費支出(PCE)物価指数の発表も予定されている。FRBが重視する7月の米個人消費支出(PCE)物価指数も発表されるとあって、株式市場では様子見ムードが強かった。
 
ダウ平均は下げる場面もあった。米長期金利が一時3.12%とほぼ2カ月ぶりの高水準を付け、株式相場の重荷だった。欧州を中心としたエネルギー価格の上昇で、欧米の金融引き締めが長引くとの観測も出ており、債券市場では長期金利が上昇基調にある。
 
引け後に2022年5~7月期決算を発表する顧客情報管理のセールスフォースが上昇した。クレジットカードのアメリカン・エキスプレスや映画・娯楽のウォルト・ディズニーなど消費関連株にも買いが入った。半面、前日に上げが目立っていた建機のキャタピラーと化学のダウは利益確定売りに押され下げた。
 
ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発し、前日比50.227ポイント(0.4%)高の1万2431.528で終えた。交流サイトのメタプラットフォームズが上昇した。クアルコムやエヌビディアなど半導体関連の一角も高い。
 


【シカゴ日本株先物概況】

24日のシカゴ日経平均先物は横ばい。9月物は前日比変わらずの2万8460円で引け、24日の大取終値を140円上回った。朝安で始まった後、米株の反発につれて戻した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が26日の米カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で講演するため、金融政策を見極めようと取引に慎重な向きが多かった。

 
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
28460 ( +140 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
28465 ( +145 )
( )は大阪取引所終値比
 

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7471.51(-16.60)
24日のFTSE100種総合株価指数は3日続落した。前日に比べ16.60ポイント(0.22%)安の7471.51で引けた。前日発表の英国の購買担当者景気指数(PMI、速報値)の低下が引き続き投資家心理の重荷になった。中国経済の減速で需要が後退するとの懸念も売りを誘った。

FTSEでは、指数構成銘柄の5割強が下落。エネルギー小売り大手セントリカが2.7%安と売られたほか、保険大手プルデンシャルと商業用不動産大手ランド・セキュリティーズも2.5%安となった。一方、買収話が浮上した産業用ソフトウエアのアベバグループは26.9%高と急伸した。

■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13220.06(+25.83)
24日のドイツ株価指数(DAX)は4営業日ぶりに反発した。前日に比べ25.83ポイント(0.20%)高の1万3220.06で終えた。前日までの3日続落で値ごろ感が意識され、ヘルスケアなどディフェンシブ株が買われた。
DAXでは、製薬会社サルトリアスが4.2%高で上昇率トップ。スポーツ用品大手のプーマとアディダスはそれぞれ2.5%高、1.6%高だった。

■フランス・パリ株価指数
CAC40 6386.76(+24.74)
フランスCAC40種指数は0.39%高だった。
欧州経済の先行き懸念は根強く、株価の上値は抑えられた。

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