27日のNYダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発し、前日比524ドル29セント（1.6%）高の3万3826ドル16セントで終えた。
SNS最大手メタ（旧フェイスブック）が前日夕に発表した2023年1～3月期は1年ぶりに増収を確保。米メディアによると、市場予想も上回った。業績回復を好感した買いが膨らみ、同社株は13.9％高と急騰。他のハイテク銘柄にも買いが及んだ。前日までに大きく売られていた米中堅銀行の下げが一服したのも投資家心理の支えとなった面がある。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、メタは14%高で終えた。26日夕に発表した23年1〜3月期決算が市場予想を上回った。ソフトウエアのマイクロソフトやスマートフォンのアップルなどほかの主要ハイテク株にも買いが波及した。ダウ平均は午後に上げ幅を広げる展開だった。
経営不安を背景に前日までの2日間で急落していた米中堅銀ファースト・リパブリック・バンクが上昇に転じたことも、投資家の警戒感を和らげた。金融株が買われ、ダウ平均の構成銘柄ではゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェースが上昇した。
ダウ平均の構成銘柄で下落したのは建機のキャタピラーだけだった。23年1〜3月期決算は市場予想を上回ったものの、今後の在庫調整が収益の重荷になるとの警戒から売りが出た。
ナスダック総合株価指数は続伸した。前日比287.887ポイント（2.4%）高の1万2142.238で終えた。ネット検索のアルファベットや電気自動車のテスラへの買いが目立った。
【シカゴ日本株先物概況】
27日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比395円高の2万8710円で終えた。
SNS最大手メタ（旧フェイスブック）の好決算を受けた買いが米主要ハイテク株の上昇などで同日の米株式相場が高く推移し、日経平均先物も買いが波及した。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
28710 ( +270 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
28740 ( +300 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7831．58（－21．06）
27日のFTSE100種総合株価指数は4日続落した。前日に比べ21.06ポイント（0.27%）安の7831.58で終えた。欧米中銀の金融引き締めによるグローバル景気の減速懸念から資源やエネルギーなど、時価総額の大きい商品関連銘柄が売られ、指数を押し下げた。
半面、好業績を発表した銘柄には買いが入り、指数を下支えした。2023年1～3月期決算で純利益が市場予想を大幅に上回った金融大手バークレイズは前日比5%高で終えた。
食品・日用品大手のユニリーバは前日比1%高。23年1～3月期の売上高が、事業買収や売却、為替の変動などを除いたベースで前年同期比10.5%増の148億ユーロと、市場予想を上回った。
5割超の銘柄が下落。BP（1.8％安）やグレンコア（1.7％安）など資源エネルギー株が売られた。
一方、好決算を発表した金融大手バークレイズが5.3％高と買われ、HSBCホールディングス（0.7％高）など他の銀行株も堅調だった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15800．45（＋4．72）
27日のドイツ株価指数（DAX）は小幅に反発した。前日に比べ4.72ポイント（0.03%）高の1万5800.45で終えた。2023年1～3月期決算で、純利益が市場予想を上回った金融大手のドイツ銀行が前日比2%高となり、指数を支えた。半面、23年1～3月期決算で、売上高が市場予想に届かなかった化学大手のBASFが4%安で終えるなど、化学セクターの下落が重荷となり、上値は限られた。
個別では、エネルギー大手シーメンス・エナジー（3.0％高）やドイツ銀行（2.5％高）が買われた。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 7483．84（＋17．18）
フランスCAC40種指数は0.23％高だった。
