取引開始直後にダウ平均は下げる場面があった。13日の米債券市場で長期金利が一時4.80%と23年11月以来の高水準を付けた。米景気の底堅さを背景に米連邦準備理事会(FRB)の利下げペースが鈍化するとの見方がある。長期金利の上昇で株式の相対的な割高感が強まるとの警戒は株式相場の重荷となった。
市場では「米国のインフレ再燃に対する不安が続いている」との指摘があった。14日に12月の米卸売物価指数(PPI)、15日に12月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、内容を見極めたいとの雰囲気もあった。
そのほかのダウ平均の構成銘柄では、アナリストが投資判断を引き上げたキャタピラーが上昇した。アムジェンやスリーエム(3M)、JPモルガン・チェースも買われた。半面、米政権による人工知能(AI)半導体の輸出規制強化を懸念し、エヌビディアが下げた。24年10〜12月期のスマートフォン販売の落ち込みが伝わったアップルが売られたほか、ウォルマートも安かった。
ナスダック総合株価指数は4日続落した。前週末比73.526ポイント(0.38%)安の1万9088.102と、24年11月下旬以来の安値で終えた。半導体のマイクロン・テクノロジーやビッグデータ分析のパランティア・テクノロジーズが下げた。
S&P500 5836.22 ( +9.18 )
NASDAQ 19088.10 ( -73.53 )
米10年債利回り 4.789 ( +0.028 )
NY(WTI)原油 78.82 ( +2.25 )
NY金 2678.6 ( -36.4 )
VIX指数 19.19 ( -0.35 )
【シカゴ日本株先物概況】
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
13日の英FTSE100種総合株価指数は続落し、前週末比24.30ポイント(0.29%)安の8224.19で終えた。米利下げ観測の後退などを背景に米英の長期金利が水準を一段と切り上げる場面があり、嫌気された。
FTSEの構成銘柄では、原油先物相場の上昇を背景に、航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)が3.58%安、産金大手フレスニロが3.52%安、不動産サイト大手ライトムーブが3.19%安と下げを主導。一方、資産運用大手インターメディエイト・キャピタル・グループは2.27%高、金融大手ナットウエストは1.95%高、食品・小売り大手アソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズは1.63%高となった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
■フランス・パリ株価指数
フランスでは株価指数CAC40が続落し、前週末比0.30%安で終えた。不動産投資信託(REIT)、スイスの半導体大手STマイクロ・エレクトロニクスが下げた。一方で仏トタルエナジーズ、通信サービスの仏オレンジが上昇した。
