26日のNYダウ工業株30種平均は反発し、3連休前の前週末と比べて159ドル36セント(0.42%)高の3万7545ドル33セントで終えた。米国のインフレ鈍化を受け、米連邦準備理事会(FRB)が2024年前半にも利下げに転じるとの観測が投資家心理を支えた。19日に付けた過去最高値(3万7557ドル92セント)を上回る場面があったが、引けにかけてやや伸び悩んだ。
今年の取引としては最後の週で、クリスマス休暇を取得する投資家も多く、この日は閑散商い。米主要経済統計の発表に欠け、年内は材料に乏しいとみられる中、最近の米早期利下げ期待が地合いを支え、ダウは序盤から買い優勢の展開となった。
イスラエルへの大型設備投資計画と同国政府による支援策が伝わったインテルが急伸し、ダウの上げを主導。「来年の世界パソコン市場の回復見通しの恩恵を受ける」との見方も追い風となったもようだ。また、原油高でシェブロンなどエネルギー株にも買いが広がり、ダウは終日上げ基調を維持した。
個別では、製造拠点拡大のためにイスラエル政府の補助を受けると伝わった半導体のインテルが5%高で終えた。建機のキャタピラー、工業製品・事務用品のスリーエムなど景気敏感株も買われた。半面、スマートフォンのアップルと小売りのウォルマートが下げた。
ナスダック総合株価指数は3日続伸した。前週末比81.600ポイント(0.54%)高の1万5074.573と、22年1月以来の高値で終えた。電気自動車のテスラと半導体のエヌビディアが上昇した。
S&P500種株価指数も3日続伸した。前週末比20.12ポイント(0.42%)高の4774.75と、22年1月以来の高値で終えた。
【債券】
米10年債利回りは小動きで3.8〜3.9%台で推移。前週発表の11月の米個人消費支出(PCE)物価指数は米国のインフレの鈍化を改めて示した。年末で目新しい取引材料に欠けるなか、FRBが24年に利下げを開始するとの見方が引き続き金利を抑えている。
【為替】
円は対ドルで小動き。ユーロが対ドルで4カ月ぶりの高値を付けた。欧州市場がボクシングデーで休日とあって商いは薄かった。
【シカゴ日本株先物概況】
26日のシカゴ日経平均先物は上昇した。2024年3月物は連休前22日と比べ160円高の3万3430円で終えた。
この日は日経平均株価が底堅く推移したほか、米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測を背景に米株式相場も上昇し、シカゴ市場の日経平均先物には買いが優勢となった。
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
33430 ( +210 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
33485 ( +265 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
休場
■ドイツ・フランクフルト株価指数
休場
■フランス・パリ株価指数
休場
