28日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発し、前日比116ドル07セント(0.34%)高の3万3666ドル34セントで終えた。
前日に4.6%に達した10年物米国債利回りはこの日、4.5%台に低下。それでも約16年ぶりの高水準での推移だが、ハイテク株を中心に買い戻しの動きが広がった。
一方、米政府機関の一部閉鎖の可能性が高まっていることや、29日に8月の米個人消費支出(PCE)物価指数の発表を控え、市場では様子見姿勢が強く、上値を追う動きは限られた。
米原油先物は27日夜に1バレル95ドル台と昨年8月以来の水準を付けたが、28日は91ドル台に下げて終えた。
9月半ば以降に主要株価指数の下げが加速し、ダウ平均は9月に入って約1170ドル下げていた。売られすぎとの見方もあり、四半期末や月末を控えて売り持ち高を手じまう動きが出た。上げ幅は一時、220ドル強に達した。
米長期金利が上昇していた午前中には70ドルあまり下げる場面もあった。朝方発表の週間の米新規失業保険申請件数が市場予想ほど増えなかった。労働市場の底堅さを背景に、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長引くとの見方が意識された。
引けにかけて買いの勢いは鈍った。パウエルFRB議長が28日夕のタウンホールミーティングに参加する予定で、発言を見極めたい投資家が多かった。
ダウ平均では半導体のインテルや医療保険のユナイテッドヘルス・グループ、通信機器のシスコシステムズ、金融のJPモルガン・チェースなどの上げが目立った。足元で下げがきつかったソフトウエアのマイクロソフトや顧客情報管理のセールスフォースなども上昇した。
ナスダック総合株価指数は続伸し、前日比108.428ポイント(0.82%)高の1万3201.277で終えた。半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)の上昇が目立った。電気自動車のテスラも高かった。
【シカゴ日本株先物概況】
28日のシカゴ日経平均先物は下落した。12月物は前日比110円安の3万1990円で終えた。
米長期金利の上昇一服や原油安を背景にハイテク株に買いが入り、米株式相場が上昇したものの、日経平均株価は下落しておりシカゴ市場でも先物には売りが優勢だった。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
31990 ( +140 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
32025 ( +175 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
