ダウ反発し143ドル高、税制改革の成立期待が広がる

15日のNYダウ工業株30種平均は反発した。前日比143ドル08セント高の2万4651ドル74セントで取引を終え、2営業日ぶりに過去最高値を更新した。
ナスダック総合株価指数、機関投資家が運用の指標とするS&P500種株価指数と併せ、11月28日以来2週間半ぶりに主要3指数が過去最高値を更新した。
 
米税制改革の成立を見越した買いが入った。前日に下げた反動もあり、ハイテク株を中心に幅広い銘柄が買われて相場を押し上げた。上げ幅は一時180ドル近くに達した。
 
オプションや先物の決済日が重なるクアドプル・ウィッチングで出来高が膨らんだほか、節税目的で年末までに含み損を確定しようとする動きも散見されたが、税制改革案に反対を表明していたルビオ上院議員が法案の一部修正で賛成に転じると、法案成立への楽観的な見方から終日堅調推移となった。
 
 
ナスダック総合株価指数は反発し、前日比80.057ポイント高い6936.583で終えた。11月28日以来およそ2週間半ぶりに最高値を更新した。インテルやマイクロソフトが大幅高。アプライドマテリアルズ(AMAT)やエヌビディアなど半導体関連株の上げが目立った。
 
セクター別ではエネルギーを除いて全面高となり、特に半導体・半導体製造装置や食品・生活必需品小売の上昇が目立った。
 
個別では、スポーツ用品メーカーのアンダーアーマー(UA)は一部アナリストによる投資判断引き上げを受け、大幅上昇。薬剤給付管理(PBM)大手のエクスプレス・スクリプツはアナリストによる投資判断引き上げを受けて上昇。会員制卸売のコストコ・ホールセール(COST)は決算内容が予想を上振れ堅調推移した。
 
一方で、ソフトウェア大手のオラクル(ORCL)はクラウド事業の売上高が予想に届かず下落した。鉄道大手のCSXは9月に就任したハリソン最高経営責任者(CEO)が病期休暇に入ったことが明らかになり、売りに押された。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
24,651.74+143.08
S&P500種
2,675.81+23.80
ナスダック
6,936.583+80.057
 
米10年債利回り(%)
2.3512 +0.005
米2年債利回り(%)
1.8399 +0.029
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,257.50+0.40
NY原油(ドル/バレル)   
57.36+0.32
円・ドル
112.56 – 112.57   -0.20


【シカゴ日本株先物概況】

 
シカゴ日経平均先物は反発。3月物は前日比125円高の2万2685円で取引を終え、大阪取引所の終値を165円上回った。米税制改革法案が成立するとの期待感から米株式市場で主要3指数が過去最高値を更新し、日本株先物も連れ高した。
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
22685 ( +165 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
22730 ( +210 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

FTSE100種総合株価指数は反発した。前日14日の終値に比べ42.45ポイント高の7490.57で引けた。石油株と鉱業株の上げが指数を押し上げ、構成銘柄の約7割が上昇した。
 午前は銀行株の下げに押され、株価指数は小幅安で推移したが、午後には石油株の上昇に伴い、株価指数も徐々に上げ幅を拡大した。
 
石油のロイヤル・ダッチ・シェルとBPが買われた。銅の価格上昇を受けて、鉱業関連株も高くなった。なかでも、フレスニージョとBHPビリトンの上げが目立った。
欧州有料テレビ大手のスカイと通信のBTグループも上昇した。両社は15日、人気の高いTVチャンネルを互いに供給することで合意した。
 
半面、英中銀イングランド銀行が14日に、慎重な利上げ姿勢を堅持したことなどから、金利上昇で恩恵を受ける銀行株が前日に引き続き売られた。HSBCホールディングスとロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)の下げが目立った。
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
ドイツ株式指数(DAX)は3日ぶりに反発した。終値は前日14日に比べて35.48ポイント高の13103.56だった。
電力のエーオンとアディダス、ミュンヘン再保険が上昇した。一方で、電力のRWEと鉄鋼のティッセン・クルップ、工業用ガスのリンデは下落した。
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40(仏)5,349.30      -7.84

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