アッチ行けイルマ

「アッチ行けイルマ」
 
日経1面の「ESG投信、初登場」の見出し。
欧州や米国、カナダで盛んになっており世界の投資規模は20兆ドル(約2200兆円)。
日本でもGPIFが1兆円規模をESG投資に振り向けると発表した。
そのESGに優れた企業を組み入れた投信が3本承認されるという。
ただそれだけの話だが、投信の未来像を明るくしてくれるなんて論評も登場。
馬鹿馬鹿しいという気がしないでもない。
そもそも・・・。
環境に優しく、社会貢献をし、ガバナンスをきっちりするのは企業として当たり前のこと。
それをわざわざ「ESG」などと表現しているのはこれを守らない企業が多いという裏返しでもあろう。
それより大切なのは「ESGで儲かるのか」ということ。
投資家が求めるのは、理念よりも収益。
学問チックな思考法と現場の欲望の対立。
この乖離の修正は行われない限り「ESG」は同床異夢の世界で進むのかも知れない。
欲望と市場心理を研究する学者でも出てこないものだろうか。
というよりも・・・。
まずはこの歪な指数と化した日経平均の是正の方が大切だろう。
人気の高い日経レバやダブルインバース。
時として両方プラスとか両方マイナスと言うあり得ない自体が起こる。
対立するコンセプトで設定されたものが同じベクトルで動くなんていうのは商品設計が原指数の誤謬のせいだろう。
あるいは寄与度の高い銘柄の存在のうざったさ。
最近足を引っ張っているのはファーストリテ。
寄与度が高いから下がる筈の指数の意地のために買ったりする投資家もあるという。
あるいは、保有比率上位5位までは国内運用会社。
野村9.55%、日興5.42%など上位5位で23%。
日本経済の代表はユニクロとソフトバンクとファナックであるハズはない。
これは断言できよう。
それでもこの歪さを是正しようという意見のない学者さんたち。
ROEとかESGとか舶来の投資言語を輸入するよりも大切なことだろう。
極論すれば「株主優待不要説」だってあっても良いような気がする。
所詮優待は株が売れない時代の20年前の遺物にしか過ぎないもの。
クオカードは配当に回せばいいし、米は全く不要だろう。
本業以外の優待なんてどう考えても必要ない。
民間企業だから、役所ほどではないが、IRでのプレゼント品なども入札にするべきだという声は聞かない。
印刷発注などの問題は県会議員だけでもないだろう。
長年の癒着はないとは思うがいずれはコスト意識がここまで必要なのかも知れない。
 
日経平均の入れ替は新規採用2銘柄と除外2枚柄。
みなし額面を苦慮すると除外銘柄の配当額を新規採用銘柄の配当額が上回る。
採用銘柄の予想配当額が増えれば12月限の先物の理論価格は安くなる。
奇妙な構図だ。
一方で「郵政の売り出し、225採用、ETF経由の日銀買いはアベノミクスの象徴」との声。
秀逸だ。
「ハービー」とか「イルマ」だとか行っているより遥かに興味深い。
もっともイルマがフロリダに上陸すると大きな被害予想。
2005年のカトリーナの被害額は500億ドル。
1926年のマイアミの被害額1250~1300億ドルに達する可能性があるという。
それて欲しいところだ。

(櫻井)。

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