もみ合い展開か

20日の日経平均株価は反落。終値は前週末比228円安の1万9669円だった。
前週末の米国株は上昇したものの、原油先物の下げが嫌気されて終日売り物が優勢となってしまった。国内では新型肺炎の感染拡大が止まらず積極的に買える雰囲気ではない。むしろ長期化観測が強まっており、経済へのダメージがさらに懸念される状況となっている。
先週17日に1万9922円まで上昇したが、きょうはスタートから水準を大きく切り下げており、2万円が遠のいた。ただ、安値(1万9611円)がきっちり5日線(1万9609円、20日時点)にサポートされており、下値も堅かった。
すでに先週、3月25日の戻り高値1万9564円を上回っており、緩やかな戻り基調は続くと考える。
 
ただ、東証1部の値上がり銘柄数が値下がりを上回っていたことに着目すべきで、指数とかけ離れた実態を把握しておくところ。紛れもなく個人投資家資金の回転は効いており、マザーズ指数や日経ジャスダック平均のチャートは、より鮮明にそれを裏付けている。特にきょうは株式需給関係の良い小型株、IPOしてから比較的日の浅いニューフェース銘柄に激しく資金が流入した。
 
21日の日経平均株価は、手掛かり材料難のなか、もみ合い展開となりそう。
新型コロナウイルスによる業績への影響が警戒されるものの、コロナリスクに対する抵抗力がついているとみられるほか、下げた局面では日銀によるETF(上場投資信託)買い期待から、売り込みづらいとみられ下値は限定的となりそう。
 
市場では「日経平均株価と25日移動平均線とのかい離率が意識され反落したが、調整一巡感が出るまでは、戻りの動きが良い中小型株への物色が続きそうだ」との声が聞かれた。
株式投資における“森より木を見る”戦略というのは、言い換えれば“勝ち易きに勝つ”ということであって、全体相場とは関係なく、資金が向かっている先を注意深く観察することが肝要だろう。
 
 
■テクニカル・ポイント(20日現在)
 
21371.37  75日移動平均線
20978.51  均衡表雲下限(週足)
20648.41  ボリンジャー:+2σ(25日)
20481.43  13週移動平均線
20403.28  均衡表雲上限(日足)
20237.07  均衡表基準線(週足)
19774.09  均衡表雲下限(日足)
19733.82  ボリンジャー:-1σ(26週)
 
19669.12  ★日経平均株価20日終値
 
19654.21  均衡表転換線(週足)
19612.06  ボリンジャー:+1σ(25日)
19514.81  6日移動平均線
19326.44  均衡表転換線(日足)
18575.72  25日移動平均線
18140.13  均衡表基準線(日足)
18114.53  ボリンジャー:-1σ(13週)
18092.35   新値三本足陰転値
 
 
ザラ場安値は上向きの5日線上を上回ったほか、25日線も上向きをキープして短期的な上昇基調継続を示唆している。
一目均衡表では、ザラ場高値が一時雲下限を突破したほか、転換線が上向きを続け、明日21日終値の雲下限超えによる地合い改善確認が期待できよう。1月最終週から「売り」サインを出してきた週足のパラボリックが本日は陽転しており、株価の回復トレンドは一段と鮮明になっている。
 

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