5日の日経平均は大幅続伸。終値は前日比234円高の2万3319円だった。
前日の米株高、円安、そして本日の中国株の上昇を受けて過度な悲観が後退した。先物など売り方の買い戻しが中心だったが、週初の下げを埋めてきたことで下げの勢いは目先弱まりつつある。ただ、新型肺炎の感染拡大は収まる傾向が見えず、今後も相場の圧迫要因として強く残ることになるだろう。
あす6日の日経平均株価は、もみ合い展開か。
新型肺炎リスクを抱えた状況ながら、市場は冷静さを取り戻しつつある。新型コロナウイルスによる感染者数が増加の一途をたどるなか、中国人民銀行(中央銀行)は4日、前日に続き大規模な流動性供給を実施した。
一部メディアは「プライムレートと預金準備率の引き下げを実施する可能性が高い」と報じ、新型肺炎による景気下押し圧力が和らぐとの期待感が芽生えている。市場では、「経済への影響は第1四半期(1-3月)にとどまるだろう」との指摘もあり、早くもその後の回復を見据える読みも出ている。
5日の終値(2万3319円)は始値(2万3351円)を下回った。5日線(2万3111円、5日時点、以下同じ)を上回ったこと、その5日線が下落から横ばいに転じつつある点は好材料。2万3000円より下での買い意欲の強さは感じられるだけに、世界株式が大崩れしないのであれば、ここから先の下値は堅くなると期待できる。
日経平均は13週線(2万3587円)や25日線(2万3600円)が控える2万3600円どころを抜いてくれば下値不安は相当和らぐだろう。米国株の堅調が続いているうちに、これらの水準を超えられるかがこの先の注目点となる。
■テクニカル・ポイント(5日現在)
23904.91 ボリンジャー:+1σ(13週)
23807.87 ボリンジャー:+1σ(26週)
23663.90 均衡表雲上限(日足)
23600.43 25日移動平均線
23587.87 13週移動平均線
23445.94 均衡表転換線(週足)
23445.94 均衡表基準線(日足)
23373.10 75日移動平均線
23343.51 新値三本足陽転値
23322.65 均衡表転換線(日足)
23319.56 ★日経平均株価5日終値
23270.83 ボリンジャー:-1σ(13週)
23238.72 ボリンジャー:-1σ(25日)
23156.40 6日移動平均線
22953.79 ボリンジャー:-2σ(13週)
22877.01 ボリンジャー:-2σ(25日)
22706.40 26週移動平均線
22700.00 均衡表雲下限(日足)
22636.75 ボリンジャー:-3σ(13週)
22515.30 ボリンジャー:-3σ(25日)
22144.86 均衡表基準線(週足)
22104.83 200日移動平均線
21698.33 均衡表雲上限(週足)
ローソク足は上下にヒゲを伴う短い陰線を引いた。終値は5日線を上回る一方、75日線は下回って強弱感の対立を窺わせた。上ヒゲがマド下端の1月27日高値に届かず、5日線が下降を続けたため、回復トレンド入りは先送りされた格好。一目均衡表で転換線が下降を続けたこともあり、明日6日も上値は重くなろう。
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