31日の東京株式市場は、もみ合い展開となりそう。
日経平均株価の予想レンジは、2万800円-2万1000円。
ダウ平均は上昇、43ドル高の25169ドル。米中貿易戦争への過度な警戒が和らぎ買い戻しが入った。
ただ、上昇スタートから失速して下げに転じる場面もあるなど、不安定な動きが続いた。米国株は下げ止まったが小幅な上昇にとどまっており、日本株への影響はニュートラルと考える。
寄り前には国内経済指標が多く発表されるほか、10時には中国で5月製造業PMIが発表予定。特に中国指標に関しては神経質な反応を示す可能性はあるだろう。
きのう30日の日経平均株価は、取引時間中に安値を付けた後、高値で取引を終え陽線を形成し下げ渋る動きとなった。同指数のPBRが1.05倍まで低下し、売り込みづらい状況にあるとみられ、手掛かり材料に乏しいことから、方向感に欠ける展開となることも予想される。
為替相場は、ドル・円が1ドル=109円台の半ば(30日終値は109円74-75銭)と小動きの一方、ユーロ・円が1ユーロ=122円前後(同122円15-19銭)とやや円高に振れている。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、30日の大阪取引所終値比15円高の2万945円だった。
【好材料銘柄】
■サムティ <3244>
今期経常を4%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も2円増額。また、大和証券グループ <8601> と資本業務提携。大規模ホテルの開発ファンドの立ち上げやアジアでの事業活動を加速する。
■テリロジー <3356>
今期配当を5円で14期ぶり復配へ。
■オンキヨー <6628>
中国「奇点汽車」ブランドの電気自動車(EV)会社と、車載AI向け音声取得技術の提供などEVの音分野における提携を開始。また、バイオマス素材「CNF」を採用した振動板をベースとした高音質スピーカーの開発に世界で初めて成功。
■ジャパンディスプレイ <6740>
筆頭株主で政府系ファンドのINCJ(旧産業革新機構)から追加の金融支援を受けることが決定した。
■菱洋エレクトロ <8068>
2-4月期(1Q)経常は37%増益で着地。
■小野薬品工業 <4528>
発行済み株式数(自社株を除く)の2.92%にあたる1500万株(金額で300億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月31日から9月30日まで。また、今回取得した自社株を全て消却する。消却予定日は10月31日。
■オンコリスバイオファーマ <4588>
米国臨床腫瘍学会で胃がん・胃食道接合部がんを対象としたテロメライシンと抗PD-1抗体ペムブロリズマブを併用した医師主導治験の実施計画(プロトコル)を発表する。
■JMC <5704>
中期経営計画を策定。21年12月期に営業利益7.8億円以上(19年12月期実績は4.2億円)を目指す。
■ERIホールディングス <6083>
中国・上海申標智安検測技術と建築物の点検業務で共同研究。
■コシダカホールディングス <2157>
健康体操教室「カーブス」5店舗が未病センターに認証。
■SFPホールディングス <3198>
長野県で「からあげセンター」などを運営するクルークダイニングの株式を取得し子会社化する。
【主な経済指標・スケジュール】
【国内】
31(金)
4月有効求人倍率(8:30)
4月完全失業率(8:30)
5月都区部消費者物価指数(8:30)
4月鉱工業生産指数(8:50)
4月商業動態統計(8:50)
4月住宅着工統計(14:00)
《決算発表》
東和フード、大和コン、はてな、トリケミカル、キタック、ダイサン、ACCESS
【海外】
中国5月製造業PMI(10:00)
米4月個人所得・個人支出(21:30)
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
