15日は日経平均株価が安寄り後にプラス圏に浮上し、後場は前日比264円高の3万3767円まで上伸する場面があったが、終盤に掛けて上値が重く大引けは16円安の3万3485円と5日ぶりに反落している。
場中に結構動いたが、小幅安で始まって小幅安で終えた。プラスで終えられそうではあっただけにもったいない1日ではあったが、FOMCを通過してダウ平均が下落したことを踏まえれば、ほぼ横ばいは上々と言えるだろう。
あす16日は日銀の金融政策決定会合が決するほか、岸田首相が衆院解散を表明する可能性がある。東京株式市場の地合いは高値警戒感も相まって不安定になる場面も想定される。
ただ、下値買いの潜在需要が強く、押し目は限定されそうだ。
15-16日の日銀会合は、金融政策の据え置きが濃厚とみられている。植田総裁は黒田前総裁の導入した異次元緩和策の正常化を急がない考えを示している上、野党の内閣不信任案提出を受けた解散が想定される中で当局も動きづらいと考えられる。
一方、市場では7月27-28日の翌会合でのYCC(イールドカーブコントロール、長短金利操作)修正を想定する向きが多い。16日解散の場合は7月会合の前に衆院選が行われるため、日銀も政策変更に踏み切りやすいという見方だ。
ただ、あすの会合が決する時間が遅くなるなどの不測の事態があれば、売り仕掛けを招く可能性もある。そうでなくとも利益確定売りの圧力が強まりやすいため、上値を追いにくい展開か。会合が何事もなく決すれば、7月の修正観測が残る一方、短期的には安心感から円安・株高の反応が視野に入るだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(15日現在)
35220.98 ボリンジャー:+3σ(13週)
34614.44 ボリンジャー:+3σ(25日)
34173.12 ボリンジャー:+3σ(26週)
33528.09 ボリンジャー:+2σ(25日)
33485.49 ★日経平均株価15日終値
33388.48 ボリンジャー:+2σ(13週)
32724.50 6日移動平均線
32593.79 均衡表転換線(日足)
32441.75 ボリンジャー:+1σ(25日)
32247.68 ボリンジャー:+2σ(26週)
32217.43 新値三本足陰転値
31555.97 ボリンジャー:+1σ(13週)
31397.92 均衡表基準線(日足)
31355.40 25日移動平均線
31004.40 均衡表転換線(週足)
30322.24 ボリンジャー:+1σ(26週)
30269.05 ボリンジャー:-1σ(25日)
29723.47 13週移動平均線
29714.51 均衡表基準線(週足)
29182.70 ボリンジャー:-2σ(25日)
29176.59 75日移動平均線
28556.73 均衡表雲上限(日足)
昨日に続いてバブル後最高値を更新した後は値を消し、ローソク足は寄り引けほぼ同値の十字線状の小陰線を描き、足元の売り買い拮抗を示唆した。25日移動平均線との乖離率は6.79%(昨日7.44%)と高止まりして反動安リスクを窺わせているが、25日線自体は急角度で上昇を続けており、本日の小幅安は大勢上昇トレンド継続中の上げ一服と判断できそうだ。
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