もみ合い展開か

6日の日経平均株価は続伸し、2万7915円(前週末比154円高)引けとなった。米5月雇用統計で改善が示され、金融引き締めへの警戒感が再浮上し、前週末の米国株式は下落した。この流れを受け、売り先行となり、下げ幅は一時230円を超える場面もあった。
ただ、一巡後は先物買いを交えて持ち直し、上げに転じた。時間外取引で米株価指数先物が高くなり、中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の上げも支えとして意識され、一時210円超上昇した。
その後も1ドル=130円台に入っている円安や、時間外取引の米株先物高や中国株高に支援されて着々と水準を切り上げて行った。「GoToトラベル」再開案も後押し材料となっている。
 
この日は、一時タッチした200日移動平均線(2万7940円)にハネ返されたが、25日・75日両移動平均線のゴールデンクロス(GC)が迫る。踏み込み1つでGC形成、200日線突破、さらに心理的なフシ目となる2万8000円回復につながる可能性があり、テクニカル好転への期待を秘める。一方、正念場を前に戻り売りへの警戒感もくすぶり、売買が交錯することも考えられる。
 
 
あす7日の日経平均株価は、もみ合い展開か。
米国株が反発したとしても、好影響は先取りしていると考えるべき。
ただ、現状では米国株が最も不安定で買いづらい市場のように見え、日本株の相対的な評価が上がっている印象を受ける。
ここで間髪入れずに2万8000円を超えてくるようなら、200日線も明確に突破することになるため、上昇に弾みがつくとみておいた方が良いだろう。すぐ上には3月につけた戻り高値2万8338円があり、これを上回った場合には、その先は3万円近辺までは抵抗となりそうな水準が少ない。多くの投資家が日本株の強さを信じ切れないうちに、短期間で水準が大きく切り上がる可能性もある。ポジティブシナリオに向けて走り出すことができるか、あすの動きが注目されるだろう。
 
市場では、トレンドフォローのCTA(商品投資顧問業者)がロング(買い)を積み上げているとの読みや、「権利行使価格2万8000円コール(買う権利)の売り手による先物ヘッジ買いの影響もあるだろう」などの声が聞かれた。
週末のメジャーSQ(特別清算指数)算出に向けて思惑的な売買が続くケースもあり得るだろう。
 
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(6日現在)
 
29884.59  ボリンジャー:+3σ(26週)
29027.55  ボリンジャー:+2σ(26週)
28825.03  均衡表雲上限(週足)
28686.98  ボリンジャー:+3σ(13週)
28578.72  均衡表雲下限(週足)
28316.66  ボリンジャー:+3σ(25日)
28183.75  ボリンジャー:+2σ(13週)
28170.51  ボリンジャー:+1σ(26週)
27940.36  200日移動平均線
 
27915.89  ★日経平均株価6日終値
 
27813.85  ボリンジャー:+2σ(25日)
27680.52  ボリンジャー:+1σ(13週)
27533.08  6日移動平均線
27369.43   新値三本足陰転値
27313.47  26週移動平均線
27311.03  ボリンジャー:+1σ(25日)
27278.79  均衡表転換線(日足)
27177.84  均衡表雲上限(日足)
27177.29  13週移動平均線
27034.95  均衡表基準線(週足)
26833.83  均衡表転換線(週足)
26833.83  均衡表基準線(日足)
26810.43  75日移動平均線
 
ローソク足は上下のヒゲが短い大陽線で終了。本日の胴体部分が昨日の胴体部分を覆う「陽の陽包み」を示現して強い買い圧力を窺わせた。上値抵抗線として意識される200日移動平均線超えまで上ヒゲを伸ばす場面があったほか、200日線下方では25日線が75日線の2.21円下に肉薄してゴールデンクロス形成が迫るなど、チャート形状は「強気」が一段と鮮明になった。
一方、本日終値の25日線との上方乖離率は4.13%(先週末3.74%)と5%ラインを下回っており、引き続き上値余地を残す格好となっている。
 

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