今週は堅調となった。日経平均は13日には200円超上昇したが、翌14日はその上げ分を消失し、15日は小動きと、週半ばまではFOMCを前に強弱感が交錯した。
注目のFOMCでは、テーパリングの加速や2022年に3回の利上げ見通しが示されるなど、かなりタカ派色の強い内容が出てきた。しかし、事前に織り込みが進んでいたこともあって、これを受けた米国株は大幅高。米債券市場も落ち着いた動きを見せたことから、16日には600円を超える上昇となり、2万9000円台を回復した。
16日の米国市場ではハイテク株が大きく売られたことから、17日は大幅安。週を通して上げ下げを繰り返したが、週間ではプラスで終えた。
日経平均は2週連続高となったが、本日の日銀の政策決定など先進国の金融緩和姿勢の転換を嫌気して週末には軟調ムードに逆戻りする状況だった。
日経平均は週間では107円の上昇。ただし週初の発射台が高く、週足では陰線を形成した。
来週は、もみ合い展開か。今週、日米欧の中央銀行イベントを消化して、来週は一気に材料難となる。米国株は12月FOMC近辺でナスダックの値動きが大きくなっており、来週はまだ落ち着きどころを探る状況が続くと思われる。
金曜24日は米国含めクリスマス休場が多く、後半にかけては市場参加者の減少が想定される。全体としては方向感が定まりづらい中、下に振れれば押し目買いが入り、高くなれば戻り売りが上値を押さえることで、水準は大きく変化しないと予想する。
10日以降では、2万8300円台で下げ止まっており、この辺りが下値支持帯として作用するかが注目される。
東京市場では怒涛のIPOラッシュとなる。今週上場した銘柄のパフォーマンスは悪く、IPOをスルーする流れが強まる可能性はあるが、その場合は出遅れ感のある大型株に資金が向かうことになるだろう。なお、どちらにしてもIPO以外の新興銘柄に関しては、売られやすい地合いが続く可能性が高いだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(17日現在)
29106.05 75日移動平均線
29044.70 均衡表雲上限(日足)
28966.70 13週移動平均線
28882.58 均衡表雲下限(日足)
28875.30 均衡表基準線(週足)
28850.12 200日移動平均線
28837.25 25日移動平均線
28774.77 均衡表転換線(週足)
28774.77 均衡表基準線(日足)
28678.97 26週移動平均線
28612.39 均衡表雲上限(週足)
28597.10 6日移動平均線
28545.68 ★日経平均株価17日終値
28515.87 均衡表転換線(日足)
28323.11 ボリンジャー:-1σ(13週)
28153.20 ボリンジャー:-1σ(25日)
27753.37 新値三本足陰転値
27751.81 ボリンジャー:-1σ(26週)
27679.52 ボリンジャー:-2σ(13週)
27469.15 ボリンジャー:-2σ(25日)
27035.93 ボリンジャー:-3σ(13週)
26824.66 ボリンジャー:-2σ(26週)
26785.10 ボリンジャー:-3σ(25日)
終値は節目の2万9000円や25日移動平均線を下回った。ローソク足は大陰線を描き、強い売り圧力を窺わせた。株価上方では25日線と200日線がデッドクロスを形成し、下落トレンド延長を警告している。
一目均衡表では終値が雲下限を下回って三役逆転を示現し、地合いは再び売り手優勢に傾いた。12月22日にかけて遅行線の応当日株価が上昇するため弱気シグナルが増大しやすく、株価の下振れに警戒が必要となろう。
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